会社概要
Nvidiaは大手半導体メーカーで世界的なGPU(Graphics Processing Unit)のメーカーです。
同社の製品及びブランドは
PCゲーム・メインストリーム向けグラフィックボードのGeForceシリーズ
動画編集、デザイナー、ビジネスユーザー向けのQuadroシリーズ
ディープラーニングやGPGPU向けのTeslaシリーズ
自動車、モバイルゲーム、タブレット、ドローン、ロボット等、組み込み向けのTegraシリーズなどがあります。
今Nvidiaが注目されている理由は、従来画面の出力や3D演算など画像の演算に主に使用されていたGPUが、人工知能やそれを支える機械学習の技術であるディープラーニングなどの興隆とそれらの演算処理として並列演算に優れているGPUが使われるようになったためです。
特にNvidiaはGPUでプログラミングを可能にするコンピューティングプラットフォーム、CUDAを開発・提供しておりCUDAは使いやすさやライブラリの点で競合を大きくリードしており、発展途上の同分野ではプログラムの書き換えや最新技術の対応が容易という面でNvidiaのGPUが有利であり、そのためNvidiaのGPUが好んで使われています。
また自動運転にも積極的に取り組んでおり、トヨタ、メルセデスベンツ、アウディ、テスラ、ボルボ、フォルクスワーゲンといった自動車業界と有力パートナーと手を組んでいます。 同分野ではIntel傘下のモービルアイが業界をリードしていましたがNvidiaが持つ高い処理能力持つ半導体と画像処理技術によって完全な自動運転ではNvidiaがリードしてるという意見もあります。
決算内容
2021年度の第1四半期決算(2020年1月27日~2020年4月26日)は5月21日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2020 1Q実 | 2.22B | 0.88 |
2021 1Q実 | 3.08B
| 1.8 |
2021 1Q予 | 2.98B
| 1.68 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+39%でEPSは倍増しています。
Nvidiaは、2020年4月27日にMellanox Technologies Ltd.の買収完了を報告しています。
またNvidiaは前四半期と同じ普通株式1株当たり0.16ドルの配当を2020年6月5日の営業終了時の普通株式に記録されている株主に対して、2020年6月5日に現金配当を行うこと発表した他、現在の市場の不確実性のため停止している自社株買いを状況に応じて再開するタイミングを模索しているとしています。
セグメント情報
売上高 1Q前年同期比
Gaming 1,055百万ドルから1,339百万ドル +27%
中国でCOVID-19(新型コロナウィルス)の感染拡大もあり影響があったもののGeForceプラットフォーム上でゲームをプレイしている時間は増加しました。
100以上のNVIDIA GeForceを搭載したノートパソコンがOEMパートナー各社から発表されたことやNintendo Switchの販売増もあり同社の当社のコンソール事業の売上を押し上げことを報告しています。
Professional Visualization 266百万ドルから307百万ドル +15%
ラップトップワークステーションでTuring GPUの採用が続いています。
Datacenter 634百万ドルから1,141百万ドル +80%
新しいNVIDIA Ampereアーキテクチャ搭載した製品のA100が収益に貢献しました。
新しいNVIDIA Ampereアーキテクチャ搭載した製品のA100が収益に貢献しました。
Automotive 166百万ドルから155百万ドル -7%
自動車業界がCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響を受けておりその影響が同セグメントに反映しています。
OEM&Other 99百万ドルから138百万ドル +39%
見通し
2021年度第2四半期見通し
売上高 36.5億ドル +-2%
- 買収したMellanoxから1/4の売上高貢献
- Automotiveは前年同期から約-40%の減少
GAAP及びnon-GAAPのgross marginsがそれぞれ58.6%と66.0% +-50basis points
GAAP及びnon-GAAPの営業費用は、それぞれ15億2,000万ドルおよび10億4,000万ドルと予想しています。
GAAP及びnon-GAAPのその他収益及び費用はそれぞれ5,000万ドルおよび4,500万ドルの純損失。
税率 GAAP及びnon-GAAP共に役9%
資本支出 約2億2500万ドルから2億5000万ドル
GamingはCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響でiCafesや小売店の時短営業や閉鎖などの継続的な影響を予想していますが、ECへの移行で大幅に相殺されると予想しています。
株価と指標
2020年5月22日時点で361.05ドルです。
予想PER(コ):46.73倍
実績PER:46.73倍
PBR:17.69倍
予想配当利回り(コ):0.18%
Nvidiaの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想
総評と感想
良い決算でした。
特にDatacenterセグメントの成長は目を見張るものがありますね。
株価は直近高値を更新するなど上昇していますが今後買収した複数の企業からの貢献も期待できそうですし期待できそうかなと個人的に思っています。
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