会社概要
General Electric Companyはアメリカは代表する産業コングロマリット企業です。
創業者は白熱電球の発明で知られる(厳密に言うと違うらしいですが)発明王のトーマス・エジソン氏で1878年に現在のGeneral Electricの源流になるEdison General Electric Companyを創業しています。
General Electric(以下GE)は火力・原子力など発電機や風力や水力などの再生可能エネルギー、航空機エンジン、タービン、ヘルスケア、照明などなど書ききれないくらいの多数の工業製品やそれに付帯するサービスなどを提供する企業ですが近年は主に電力事業の悪化などもあり経営が大きく悪化しており、GEは現在事業の売却や閉鎖など選択と集中を進めています。
セグメント情報
GEは多数の事業を有する産業コングロマリットでしたが近年は選択と集中を進めておりそれに伴って報告されるセグメントも少なくなっています。
2020年1月時点でGEの報告されるセグメントは以下のようになっています。
POWER(電力)
POWERセグメントは世界中の発電産業、政府、顧客に対して製品とサービスを提供しています。
同社は石油、ガス、石炭、ディーゼル、原子力、水を用いた電力発電システム及びそれらに使用する蒸気タービンやそれらのサポートやアップグレードなどのサービスを提供しています。
ただ現在、火力発電に使われるガス発電タービンの事業環境が悪化しており、2018年には買収したAlstomのエネルギー事業ののれん代を中心に電力事業で約222億ドルの減損を計上しており2020年現在でも立て直しを進めている状態です。
Renewable Energy(再生可能エネルギー)
Renewable Energyは陸上・洋上風力やそれらで使用されるブレード、水力、蓄電、大規模太陽光発電、送電網など製品とサービスを提供しています。
またそれらを組み合わせたハイブリッド発電や発電から送電まで行えるスマートグリッドソリューションを提供しています。
Aviation(航空)
Aviationは商業用、軍事用、ビジネス用、一般の航空用などのジェットエンジン及びターボプロップエンジンやコンポーネント、アビオニクス、電力、機械システムなどの製品やサービスを提供しています。
同分野は近年旅客機などの航空機需要からの恩恵を受けていましたが、直近ではBoeing737 MAX問題の影響や更に新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で航空機需要の大幅な減少の影響を受けています。
Healthcare(ヘルスケア)
Healthcareは医療イメージング、デジタル・ソリューション、患者モニタリングと診断、創薬等の医療技術を提供しています。
同部門は分離上場を予定しています。
GE Captial(金融)
GE CaptialはGEの金融サービス部門です。
航空機、エンジン、ヘリコプターを対象とする、幅広いリースおよびファイナンスオプションを提供するAviation Financeと電力、再生可能エネルギー、石油・ガスのインフラを対象とした世界最高クラスの引受・構築能力を提供し、高まる需要と持続可能性のニーズに対応するEnergy Financeの2部門があります。
GEは同部門の縮小・売却・廃止に取り組んでいます。
またGE Captialを廃止、Healthcareを分離上場を予定している他、過去には石油やガスの探査や採掘に使われる製品やサービスを提供していたBaker Hughesの株式を売却したり、創業であるLighting(照明)事業、鉄道車両を製造していたTransportation(交通)事業を売却しているため事業セグメントはかなり縮小しました。
業績推移
売上高は事業売却もあり減少傾向です、利益面では2018年度に電力事業で288億ドルの減損が発生した為、大きくマイナスになっています。
ただそれを除いても電力事業の不振やGE Captialの残りの事業の損失や負債、事業の売却、COVID-19(新型コロナウィルス)の影響もあり厳しい状況が続いています。
EPSも利益に連動して不安定です。
配当は2018年度に企業の立て直しを優先するために半減し2019年度には0.04ドルとほぼ無配水準まで減配しています
決算情報
2020年度第1四半期
2019年度第4四半期
2019年度第3四半期
2019年度第2四半期
2019年度第1四半期
2018年度第4四半期
2020年10月10日の時点で6.84ドルです。
予想PER(コ):18.05倍
実績PER:18.00倍
PSR:0.68倍
PBR:1.78倍
予想配当利回り(コ):0.60%
General Electricの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想
GEは現在事業の再編に取り組みながら、電力事業の立て直しに取り組んでいますが再建中にCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で特に航空事業の業績も悪化するなどなかなか厳しい状況が続いています。
株価は巨額の損失を出した2018年には一時期6ドル台まで下落した後12ドルまで回復し、COVID-19(新型コロナウィルス)の影響もあり5ドル台まで下落するなど高ボラティリティが続いています。
2019年度第4四半期
2019年度第3四半期
2019年度第2四半期
2019年度第1四半期
2018年度第4四半期
株価と指標
2020年10月10日の時点で6.84ドルです。
予想PER(コ):18.05倍
実績PER:18.00倍
PSR:0.68倍
PBR:1.78倍
予想配当利回り(コ):0.60%
General Electricの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想
総評と感想
GEは現在事業の再編に取り組みながら、電力事業の立て直しに取り組んでいますが再建中にCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で特に航空事業の業績も悪化するなどなかなか厳しい状況が続いています。
株価は巨額の損失を出した2018年には一時期6ドル台まで下落した後12ドルまで回復し、COVID-19(新型コロナウィルス)の影響もあり5ドル台まで下落するなど高ボラティリティが続いています。
事業再編中で見通しも不透明なこともあり個人的には同社株はあまりおすすめ投資先ではないですが、ラリーカルプCEOの手腕には注目したいところです。
0 件のコメント:
コメントを投稿