2020年2月3日月曜日

ワイヤレスの加入者が予想を上回る Verizon Communications Inc.(VZ) 2019年度4Q決算を振り返る

会社概要


Verizonは持ち株会社でアメリカの最大手通信プロパイダーです。 同社は子会社を通じて、無線、有線の通信サービスやコンテンツサービスを提供しています。

決算内容


2019年度の第4四半期決算(2019年10月~2019年12月)は1月30日に発表され以下のようになりました。


    売上高     EPS
2018 4Q実   34.281B    1.12
2019 4Q実 
   34.775B
    1.13
2019 4Q予
  34.64B
    1.14
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高は予想を上回りましたが、EPSは予想を下回りました。
ただ前年同期比では売上高、EPS共に増加しています。
特にワイヤレスからの収益の増加の恩恵を受けています。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Consumer 

237億ドルから242億ドル +2%

ワイヤレスサービスのPostpaid(後払い)の純増数は85万2000件でした。
Postpaid(後払い)スマートフォンの純増数は58万8000件でした。
光ファイバーネットワークサービスのFiosInternetの純増数は3万5000件でした。
有料ビデオ・オンデマンドサービスのFiosVideoは5万1000件の純減でした。

モバイル事業の加入者数はApple MusicやDisney+のbundleや料金設定、新しいデバイスの発売の恩恵を受けました。


Business

80億ドルから81億ドル +1%

ワイヤレスサービスのPostpaid(後払い)の純増数は39万6000件でした。
Postpaid(後払い)スマートフォンの純増数は20万2000件でした。

ワイヤレスからの収益は増加しましたが有線事業の減少で一部相殺しました。


ConsumerとBusinessのセグメントを合計したワイヤレスの指標は以下のようになります。

2019年第4四半期の売上高は前年同期比で+3.5%の253億ドルでした。
Postpaid(後払い)のアクティベーションされたデバイスは120万件でした。
Postpaid(後払い)スマートフォンの純増数は96万9000件でした。
ワイヤレスサービスのPostpaid(後払い)の純増数は79万件でした。


Verizon Media Groupの売上高は21億ドルで前年同期比で横ばいでした。

引き続きネイティブ広告とモバイル広告は増加していますがデスクトップ広告は減少しました。
Verizon Media Groupは収益の減少が続いていましたがようやく底打ちは見えてきたかなという印象です。


従来のWireline(有線部門)とWireless(無線部門)から今回のセグメントの差異は以下のようになります。

2019年度第4四半期


2019年度通年


見通し


  • 2〜4%の調整後EPS成長率(Non-GAAP)
  • 2019年と比較した売上高は1桁台前半から1桁台半ばの成長率
  • 設備投資額は170~180億ドル
  • 23%~25%の実効税率(Non-GAAP)


株価と指標


2020年1月31日の時点で59.44ドルです。


予想PER(コ):11.65倍
PBR:4.00倍
予想配当利回り(コ):4.14%
Verizonの現在の株価と指標

 (コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想

総評と感想


EPSは予想を下回りましたし完璧な決算ではなかったですが、記録的なワイヤレスサービスの加入者数やVerizon Media Groupの事業の底打ち感もあり個人的には今後に期待できる決算だったかなと思います。
また5Gネットワークはまだ投資段階ですが今後エリア拡大に伴いワイヤレス事業からの収益拡大にも期待したいところです。
現在同社株に投資していますし、今後同社株を保有しつづける方針に変更はありません。


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