2019年10月18日金曜日

ロジックからのユーザーの引き合いが強い ASML Holding(ASML) 2019年度3Qを振り返る

会社概要


ASMLHoldingは半導体製造装置メーカーで露光装置と呼ばれる半導体に回路を露光する装置を開発、販売、製造するメーカーです。
同社はDUVリソグラフィー、EUVリソグラフィー、ホリスティックリソグラフィーソリューションを含む3つのカテゴリーの製品を販売しています。

決算内容


2019年度の第3四半期決算(2019年7月~2019年9月)は10月16日に発表され以下のようになりました。


  売上高     EPS
2018 3Q実   3.22B    1.86
2019 3Q実 
  3.256B
    1.62
2019 3Q予
  3.34B
    1.62
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想


売上高は予想を下回りました.。
EPSは予想と一致しました。
前年比でみると売上高は増加しましたが利益は減少しました、主に研究開発の増加の影響です。

ASMLは、半年ごとの配当支払いを提供するために資本還元方針を改訂し中間配当を導入します、2019年の普通配当1株当たり1.05ユーロの中間配当を発表しました。
またASMLは、2018年から2019年の期間内に実行される最大25億ユーロの株式を購入する意向を発表しており2019年9月29日までに、ASMLはこのプログラムに基づいて合計14億ユーロで820万株を取得しましていますが今後最大25億ユーロまで株式を買い戻すことは予想していないと述べました。

売上高の増加の要因としてはロジックのエンドユーザーからの旺盛な需要に支えられました。
7つのEUVシステムの出荷が第3四半期であったほか同四半期に23の記録的なEUVの注文を受注しています。
また今四半期ではArF液浸露光システムも21の出荷と全四半期の13から大幅に増加しました。

売上比率では特にロジックからのエンドユーザーからの割合が大きく高まっておりロジック分野の好調さとメモリの低調さを表しています。


セグメント情報


セグメント情報はありません

見通し


2019年Q4の見通し
  • 2019年第4四半期の純売上高約39億ユーロ
    • 予定している8つのEUVシステムの売上高が約9億5000万ユーロ
    • インストールベース管理売上高約8億5000万ユーロ
  • 売上総利益48%~49%
  • 研究開発コスト約5億ユーロ
  • 販売管理コスト約1億3500万ユーロ
  • 2019年の推定年間実効税率約7%


第4四半期に予定されていた4つのEUVシステムは供給の制約が発生し2020年初頭に出荷を予定しています。
今年ののこりについては5Gや人工知能などのエンドマーケットテクノロジーとアプリケーションをサポートする最先端のノードに牽引され、ロジックは引き続き強力になると予想しています。
またメモリのリカバリのタイミングは未定ですと述べています。

株価と指標


予想PER(コ):28.51倍
PBR:8.29倍
予想配当利回り(コ):0.92%
ASML Holdingの現在の株価と指標

 (コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想


総評と感想


売上高が予想を下回るなど必ずしも期待通りの決算ではなかったですが、個人的にはそこまで悪くもないかなと思っています。
特にEUVシステムは一部遅延が発生しているものの概ね順調に推移していますし、Net bookingsも 5,111百万ユーロと記録的な受注でした。
ただ株価バリュエーションは相応に高まっており決算後に株価が下落したのも仕方ないかなと思います。
ただある程度今後も調整が進むようであればどこかで投資も検討しようかなと個人的には思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Blog休止と今後のお知らせ

何故か分からないですが、現在Blogger上のサイドバーが下に表示されており設定を一部変更してみましたが直らないのと、同サイト自体がスマホ用のレイアウトに対応していないことが前々から気になっておりこれを機にサイト移転を計画しています。 多少お時間頂くと思いますが、移転の際には改め...