会社概要
ゼネラル・エレクトリックはアメリカは代表するコングロマリット企業ですが近年は業績不振のため会社再建中です、 GEは発電機や航空機エンジン、タービン、ヘルスケア、照明などなど書ききれないくらいの多数の工業製品やそれに付帯するサービスなどを提供する企業ですが直近では事業の選択と集中を進めています。
決算内容
2019年度の第3四半期決算(2019年7月~2019年9月)は10月30日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 3Q実 | 29.573B | 0.14 |
2019 3Q実 |
23.36B
| 0.15 |
2019 3Q予 |
22.93B
| 0.11 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年比で大きく売上高が落ち込んでいますがこれはWabtec及びBaker Hughesの売却を始め事業を売却・縮小した影響です。
またnon-GAAPのEPSは黒字ですがGAAP-EPSは保険の追加積立金、Baker Hughesの株式売却と非連結化に伴う損失、のれんの減損などで94億ドルの赤字でした。
セグメント情報
3Q前年同期比
POWER(電力)
受注
3,864百万ドルから5,522百万ドル -30%
売上高
4,559百万ドルから3,926百万ドル -14%
利益
-676百万ドルから-144百万ドル
引き続き昨年の原子力発電システムの受注の反動を受けています。
ただガスタービン事業の受注も減少しており、まだ同社の電力事業は苦しい印象です。
Renewable Energy(再生可能エネルギー)
受注
3,859百万ドルから5,016百万ドル+30%
売上高
3,920百万ドルから4,425百万ドル +13%
利益
116百万ドルから-98百万ドル
主に陸上風力発電機が牽引しました、また送電事業を前回からこのセグメントに組み入れていることも影響しています。
利益面はジョイントベンチャーの統合、レガシー契約の損失拡大、研究開発投資の増加、関税、および価格設定の影響で引き続き赤字が続いています。
また新製品のCypress(陸上風力発電)の受注とHaliade-X(洋上風力発電)の最初の2つの優先供給契約を発表しています。
Aviation(航空)
受注
9,128百万ドルから8,796百万ドル -4%
売上高
7,480百万ドルから8,109百万ドル +8%
利益
1,655百万ドルから1,718百万ドル +3%
LEAPエンジンの納入が増加しましたがCFM56エンジンは大きく減少していす。
ボーイング737 MAXの運行停止の影響も受けています。
Healthcare(ヘルスケア)
受注
5,090百万ドルから5,141百万ドル +1%
売上高
4,707百万ドルから4,923百万ドル +5%
利益
861百万ドルから974百万ドル +13%
主にライフサイエンスの成長が牽引しました。
ヘルスケアシステムは日本とラテンアメリカで成長しましたが中国と中東での圧力がありました。
GE Captial(金融)
Capital continuing operations(継続資本)
-645百万ドル
discontinued operation(廃止事業)
-18百万ドル
GE Capital Earnings (利益)
-663百万ドル
主に米国の年次保険の積立金を引き当てことで損失が発生しています。
GEキャピタルは、当四半期に20億ドルの資本資産の削減を完了し、年間で合計36億ドルになりました。
見通し
GEはフリーキャッシュフローの見通しを上方修正しました。
2019年度通年
- 売上高(Non-GAAP) 一桁台半ばの増加
- 調整GEの産業利益率 Flatから約100bp
- 調整後産業フリーキャッシュフロー 0億ドルから20億ドルに (従来 -10~10億ドル)
- 1株あたりの調整後利益(Non-GAAP) 0.55ドルから0.65ドル
- 産業再編費用 11~14億ドル
またGEは、2020年には産業フリーキャッシュフローがプラスになると予想しており、2021年にはさらに加速すると予想しています。
株価と指標
2019年11月8日の時点で11.52ドルです。
予想PER(コ):17.19倍
PBR:3.60倍
予想配当利回り(コ):0.04%
GEの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想
総評と感想
フリーキャッシュフローの見通しを2期連続で引き上げたこともあり株価は上昇しています。
ボーイング737 MAXや関税の懸念もありましたが、電力事業以外の事業は堅調ですね。
まだ改革半ばですが同社の事業改革は進んでいるように見えます。
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