2020年6月8日月曜日

ソフトウェアが成長 Broadcom Inc. (AVGO) 2020年度2Q決算を振り返る

会社概要


ブロードコムの製品ポートフォリオは、有線インフラストラクチャ、無線通信、エンタープライズ・ストレージ、産業用の4つを主要なエンド市場として製品を提供しています。幅広い製品ポートフォリオには、セットトップ/CMTS向け、ケーブル・モデム、PON/DSL、イーサネットNIC、フィルターやアンプ、ASIC、ワイヤレス接続ソリューション、組み込み型プロセッサ、HDD/SSDコントローラ、エンタープライズSAS/SATA/ファイバ・チャネル接続、データ・センター・スイッチやルーター、光学絶縁/モーション・エンコーダ/LED、光ファイバーソリューション向け各種半導体があります。
データセンターをはじめとする通信インフラや産業機器、モバイル機器等々様々な製品やインフラにブロードコムの製品が使われています。
また2018年に企業向けソフトウェアを手掛けるCA Technologiesを買収しておりソフトウェア企業としての側面もあります。

決算内容


2020年度の第2四半期決算(2020年2月3日~2020年5月3日)は6月4日に発表され以下のようになりました。



  売上高   EPS
2019 2Q実   5.517B   5.21
2020 2Q実 
   5.742B
   5.14
2020 2Q予
   5.69B
   5.14
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を下回りました。
売上高は前年同期比で+4%、EPSは前年同期比で減少しました。
前期と同様の3.25ドルの四半期を発表しています。
COVID-19(新型コロナウィルス)のパンデミックの影響でサプライチェーンに混乱が発生しましたが業績に与えた影響は限定的でした。


セグメント情報


売上高 2Q前年同期比

Semiconductor solutions

4,104百万ドルから4,027百万ドル -2%

クラウド企業からの需要が旺盛でしたが、ワイヤレスが減少しました。

Inflastructue softwear

1,413百万ドルから1,715百万ドル +21%

Symantecから買収したセキュリティ事業の貢献やCA Technologiesの成長が貢献しました。

見通し


2020年度第3四半期
  • 売上高 57.5億ドル +-1億5000万ドル
  • 調整後EBITDA 32億2000万ドル +-7500万ドル
  • もしくはガイダンスの収益の56%
ネットワーキング、ストレージ、ブロードバンドの需要の増加を見込んでいますが、大手企業のワイヤレスの製品サイクルの遅れやBrocadeの収益の落ち込みを予想しています。

株価と指標


2020年6月7日時点で317.08ドルです。


予想PER(コ):14.18倍
実績PER:51.14倍
PBR:5.07倍
予想配当利回り(コ):4.10%
Broadcomの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
COVID-19(新型コロナウィルス)のパンデミック影響やHuaweiを巡る米中の摩擦の影響を懸念されていましたが、今のところ業績の影響は軽微に思います。
ただ第3四半期には北米の大規模携帯電話メーカーのフラッグシップモデルの遅れでワイヤレスの収益の期ずれを予想しています。
ほぼApple社のiPhoneのことだと思いますがそういった影響もあり、第3四半期決算はそれなりの決算にしかならないかなとも個人的には思っています。

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