2019年12月29日日曜日

合併の恩恵を受ける Keurig Dr Pepper Inc. (KDP) 2019年度3Q決算を振り返る

会社概要


Keurig Dr Pepper Inc.は2018年にKeurig Green MountainとDr Pepper Snapple Groupの合併により設立されたコーヒーおよび飲料メーカーで、炭酸入りソフトドリンク、コーヒー、果汁飲料など飲料やコーヒー豆、コーヒーメーカーなどを製造・販売しています。
同社はアメリカで125を超える自社ブランド、ライセンスブランド、パートナーブランドのポートフォリオを持っています。

決算内容


2019年度の第3四半期決算(2019年7月~2019年9月)は11月7日に発表され以下のようになりました。


  売上高     EPS
2018 3Q実   2.732B   0.3
2019 3Q実 
  2.87B
   0.32
2019 3Q予
  2.86B
   0.32

(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
Non-GAAP
実 実績
予 予想

売上高は予想を上回りました。
EPSは予想と一致しました。
売上高は前年同期比で+5.1%の 28.7億ドルでした、調整後プロフォーマ純売上高(合併前の両社の売上高)は前年同期比の28.66億ドルと比較して+0.5%でした。
また2020年後半に発行される米国でのMcCafeとの契約への言及がありました。

セグメント情報


3Q前年同期比 
前年の数字は調整後プロフォーマ(合併前の両社の売上高、営業利益)

Coffee Systems

売上高

1,010百万ドルから1,070百万ドル +1.1%

調整後営業利益

380百万ドルから367百万ドル -3.4%

売上高は販売数量の増加の恩恵を受けましたが、価格設定や為替の影響で一部相殺されました。
営業利益は価格設定やパッケージングやロジスティックへの投資の増加、インフレの影響を受けていますが一部販売量の増加や生産性の向上、合併の効果で相殺しています。

Packaged Beverages

売上高

1,340百万ドルから1,310百万ドル -2.2%

調整後営業利益

164百万ドルから201百万ドル +23%

引き続きにAllied Brandsポートフォリオの変更が悪影響を与えていますが、ただそれを除く飲料は好調でした。
営業利益では生産性と合併の効果やマーケティング費用がタイミング的に減少しましたが一部インフレが相殺しました。

Beverage Concentrates

売上高

331百万ドルから360百万ドル +8.8%

調整後営業利益

204百万ドルから244百万ドル +20%

販売数量や価格設定の恩恵を受けました。
ドクターペッパー、カナダドライ、ビッグレッド、サンキストなどが好調でした。

Latin America Beverages

売上高

136百万ドルから138百万ドル +1.5%

調整後営業利益

27百万ドルから25百万ドル -8%

売上高と生産性は増加したものの、物流および原料のインフレとマーケティング投資の増加によって一部相殺されました。

見通し


2019年KDP調整後プロフォーマOutlook

  • 調整後希薄化後EPS成長率を15%から17%、または希薄化後一株当たり1.2ドルから1.22ドル

実質的な純売上高成長を従来の2~3%の上限の3%を見込んでいるほか、2018年7月の合併完了から三年間で経営レバレッジ比率を3.0 x未満にするという指針を再確認しました。
またフリー・キャッシュ・フローを23億ドルから25億の範囲を予想しているほか、2019年末時点の経営レバレッジ比率を4.4倍~4.5倍を予想しています。

株価と指標


2019年12月27日時点で28.84ドルです。


予想PER(コ):20.60倍
PBR:1.77倍
予想配当利回り(コ):2.08%
Keurig Dr Pepperの現在の株価と指標

 (コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想

総評と感想


決算後に株価は上昇していましたが直近ではやや落ち着いています。
ただ合併の効果が決算にも表れ始めており、現在の水準なら投資妙味もありそうに思います。

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