ノキアはフィンランドにあるネットワークインフラの構築及び開発ベンダーで世界中の通信キャリアと固定・無線インフラを構築・保守しています。
またそれらに付帯する機器やソフトウェア、技術開発、ライセンス提供を行っています。
ノキアは過去に携帯電話で世界シェア1位でしたがスマートフォンへの移行に失敗するなどして2013年携帯電話事業をMicrosoftに売却しています、その後NokiaはHMD Globalにライセンス提供をしておりHMD GlobalがNokiaブランドのスマートフォンの製品を提供しています。
2015年にはフランスの同業他社Alcatel-Lucentを買収、併合しています。
同社は5G関連として投資家に注目されており、またHuaweiやZTE一連の騒動の恩恵を得られやすいと期待されています。
NOKIAは米国の企業ではないですがADRという形でニューヨーク証券取引所で売買できます。
決算内容
2019年度の第1四半期決算(2019年1月~2019年3月)は4/25日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 1Q実 | 6.013B | 0.02 |
2019 1Q実 |
5.736B
| -0.02 |
2019 1Q予 |
5.67B
| 0.02 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高は予想を上回りましたが、EPSはマイナスとややネガティブサプライズな結果でした。
セグメント情報
2019年からNokiaはNetworks、Nokia Software、Nokia Technologiesの3つのセグメントとその他にセグメント変更がありました。
これに伴いNokiaのクラウドコアサービスがNetworksからSoftwareに組替が行われるなど一部変更があります。
(1Q前年同期比)
Networks 3783百万ユーロから3944百万ユーロ +4%
ネットワーク部門の売上高は+4%でしたが為替の影響を除くと横ばいです。
IPルーティング、モバイルアクセス、光ネットワークが成長しましたが固定アクセスは減少しました、固定アクセスのセグメントはADSLが技術移行の影響を受けています。
またNokiaの5Gシステムの遅延により北米で売上高の約2億ユーロを認識することができませんでした。
5Gシステムの遅延や5Gへの投資の増加、コストの上昇によってGross marginは悪化しています。
またセキュリティの問題からベンダーの選択を再評価する顧客が増えていることも短期的にはマイナスです。
Nokia Software 541百万ユーロから543百万ユーロ flat
売上高は微増でしたが為替の影響を除くと減少しています。
アプリケーションのCloudBandとself-organizing network solutionsが成長しましたが5Gの互換性維持のため4Gの新しいソフトウェアリリースできないという問題もありました。
Nokia Technologies 365百万から370百万ユーロ +1%
売上高は1%増、為替の影響を除くと横ばいです。
主に新規ライセンス契約に関連した一時的なキャッチアップ売上高と特定の特許の販売によるものです。
なおデジタルヘルス事業の売却に伴い研究開発費、販管費が減少しています。
見通し
弱い1Q決算でしたが通年の19年、20年のガイダンスに変更はありません。
1Qでの発生した問題は2Qで改善され下半期にはさらに多くの改善が見込まるとのことです。
指標と株価
2019年5月3日の時点で5.18ドルです。
総評と感想
決算悪かったです、5G関連で躓きや製品コスト上昇などもあり良いスタートとは言えない状況ですね。
今後売上高やマージンは改善されるとのことですが目先の2Qなどには影響が残りそうです、また19年通年目標の達成もややどうかなと個人的には思います。
ただし株価下落しておりバリューエーション的には安くも高くもない水準かなと思います。
現在保有中の銘柄で株価大きく下がってしまいましたがポジションはそのままでしばらく様子見しようかなと思います。
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