2020年5月21日木曜日

利益率が改善 Tesla, Inc. (TSLA) 2020年度1Q決算を振り返る

会社概要


Tesla, Inc.(旧名:Tesla Motors, Inc.)は電気自動車のModel XやS、普及価格帯のModel3を設計・開発・製造・販売しています。 また電気自動車のバッテリーや技術を利用した電力備蓄やソーラー発電システムの開発・設計・製造・販売及び賃貸をしています。

決算内容


2020年度の第1四半期決算(2020年1月~2020年3月)は4月29日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 1Q実   4.541B   -2.90
2020 1Q実 
   5.985B
   1.24
2020 1Q予
   5.9B
   -0.36
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+38%、EPSは黒字化はしました。
しかしCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響もあり生産・配送業務が停止し在庫が増加するなど一時的な影響もありフリー・キャッシュ・フローは今四半期はマイナスでした。


セグメント情報


1Q前年同期比 

Automotive Revenue(自動車売上高)  3,724百万ドルから5,132百万ドル +38%
Automotive Gross Profit(自動車売上総利益) 751百万ドルから1,311百万ドル +75% 
Automotive Gross Margin – GAAP(自動車調整後売上総利益) 20.2%から25.5%

COVID-19(新型コロナウィルス)の影響もあり配送が88,496台と前四半期の11万台から低下しましたが、中国やヨーロッパでの現地生産を開始したことやコスト削減の効果もありGross Marginは上昇しました。
またAutoPilotのアップデートやモデルYの生産拡大を決算説明会で報告しています。

Energy generation and storage revenue(発電・貯蔵売上高)

316百万ドルから282百万ドル -11%

COVID-19(新型コロナウィルス)の感染拡大と都市のシャットダウンやソーラールーフの立ち上げからネガティブな影響が発生しました。

Services and other 

493百万ドルから560百万ドル +14%


見通し


Volume
  • 生産が中断されているものの年間50万台を超える生産能力
  • 工場の操業再開時期は不透明
Cash Flow
  • 短期的なキャッシュフロー目標は保留されているものの十分な流動性
  • 製品のロードマップ及び長期的な生産能力拡大への大幅な投資の継続
  • Shanghai及びBerlinのModelYの生産ラインは最も短期的には重要なプロジェクト
Profit 
  • 短期的な利益目標は保留
  • キャパシティの拡大と生産の現地化計画の進行により業界トップクラスの営業利益率と収益性の達成を目標
Product
  • FremontのModelYとShanghai のModel 3は第2四半期まで徐々に生産が進むと予想しています。
  • Gigafactory BerlinとGigafactory ShanghaiでModel Yの生産能力の増強を継続しており、2021年の両拠点からの納入の開始
  • Tesla Semiの納入を2021年に開始

株価と指標


2020年5月21日時点で815.56ドルです。


予想PER(コ):238.1倍
実績PER:N/A倍
PBR:16.33倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Teslaの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


決算良かったです。
COVID-19(新型コロナウィルス)で工場が停止するなど懸念もありましたが、3四半期連続の黒字でした。
同社の株式バリュエーションはともかく安定して利益が出せるようになっているのはポジティブだと思います。

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