会社概要
Nvidiaは大手半導体メーカーで世界的なGPU(Graphics Processing Unit)のメーカーです。
同社の製品及びブランドは
PCゲーム・メインストリーム向けグラフィックボードのGeForceシリーズ
動画編集、デザイナー、ビジネスユーザー向けのQuadroシリーズ
ディープラーニングやGPGPU向けのTeslaシリーズ
自動車、モバイルゲーム、タブレット、ドローン、ロボット等、組み込み向けのTegraシリーズなどがあります。
現在Nvidiaが注目されている理由は、従来画面の出力や3D演算など画像の演算に主に使用されていたGPUが、人工知能やそれを支える機械学習の技術であるディープラーニングなどの興隆とそれらの演算処理として並列演算に優れているGPUが使われるようになったためです。
特にNvidiaはGPUでプログラミングを可能にするコンピューティングプラットフォーム、CUDAを開発・提供しておりCUDAは使いやすさやライブラリの点で競合を大きくリードしており、発展途上の同分野ではプログラムの書き換えや最新技術の対応が容易という面でNvidiaのGPUが有利であり、そのためNvidiaのGPUが好んで使われています。
また自動運転にも積極的に取り組んでおり、トヨタ、メルセデスベンツ、アウディ、テスラ、ボルボ、フォルクスワーゲンといった自動車業界と有力パートナーと手を組んでいます。 同分野ではIntel傘下のモービルアイが業界をリードしていましたがNvidiaが持つ高い処理能力持つ半導体と画像処理技術によって完全な自動運転ではNvidiaがリードしてるという意見もあります。
決算内容
2021年度の第3四半期決算(2020年7月27日~2020年10月25日)は11月18日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2020 3Q実 | 3.014B | 1.78 |
2021 3Q実 | 4.726B
| 2.91 |
2021 3Q予 | 4.41B
| 2.57 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+57%、EPS+63%それぞれ増加しました。
引き続きDatacenterとGamingの両主力セグメントが好調でした。
引き続きDatacenterとGamingの両主力セグメントが好調でした。
またNvidiaは前四半期と同じ普通株式1株当たり0.16ドルの配当を発表しています。
セグメント情報
売上高 3Q前年同期比
Gaming 1,659百万ドルから2,271百万ドル +37%
同四半期に新しいNVIDIA AmpereアーキテクチャベースのGeForceRTX3000シリーズを販売した恩恵を受けました。
またゲーミングノートパソコンやNintendo Switchの旺盛な需要からの恩恵を受けています。
ただしGeForceRTX3000シリーズは強い需要に対して供給が追いついておらず現在の供給が数か月かかる可能性を指摘しています。
Professional Visualization 324百万ドルから236百万ドル -27%
在宅勤務の増加でモバイルワークステーションを中心とした記録的なノートブックの需要がありましたが、デスクトップワークステーションを減少した影響を受けました。
在宅勤務の増加でモバイルワークステーションを中心とした記録的なノートブックの需要がありましたが、デスクトップワークステーションを減少した影響を受けました。
Datacenter 726百万ドルから1,900百万ドル +162%
DGX A100の採用増加やMellanoxの買収と継続的な成長の恩恵を受けました。
Automotive 162百万ドルから125百万ドル -23%
前年同期比で売上高は減少していますが、前四半期比では世界の自動車生産量の回復を受けてやや改善しました。
OEM&Other 143百万ドルから194百万ドル +36%
見通し
2021年度第4四半期見通し
- 売上高 48億ドル +-2%
- GAAP及びNon-GAAPのgross marginsがそれぞれ62.8%と65.5% +-50basis points
- GAAP及びNon-GAAPの営業費用は、それぞれ15億4,000万ドルおよび11億8,000万ドルと予想しています。
- GAAP及びNon-GAAPのその他収益及び費用はどちらも5,500万ドルと予想しています。
- 税率 GAAP及びNon-GAAP共に8% +-1%
株価と指標
2020年11月22日時点で523.51ドルです。
予想PER(コ):50.25倍
実績PER:98.64倍
PSR:25.59倍
PBR:23.87倍
予想配当利回り(コ):0.12%
NVIDIAの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想
総評と感想
良い決算でした。
今四半期新しいNvidiaのGeForceRTX3000シリーズを販売したこともありGamingセグメントが好調だったほかDatacenterセグメントも好調でした。
現在GeForceRTX3000シリーズの供給不足が今後決算に影響を及ぼすかどうかは気になるところですが、引き続きNVIDIAの成長は期待できそうかなと個人的には思います。
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