会社概要
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは米国を中心としたドラッグストアを中心とするヘルスケアサービスを提供している会社で2014年ウォルグリーンがアライアンスブーツを買収し欧州にも事業を拡大しました。
同社のセグメントは以下の三つになります。
小売り薬局(米国)
米国のWalgreensおよびDuane Reaseブランドのドラッグストアや介護サービス、専門薬局を運営しています。
また昨年競合のRite aid社から店舗1900店を買収しています。
小売り薬局(国際)
Bootsブランド中心にイギリス、メキシコ、チリ、タイ、ノルウェー、アイルランド共和国、オランダ、リトアニアの合計8ヵ国で薬局中心の小売店を運営しています。
また独自のブランド商品やWebやモバイルサービスを通じた販売等も行っています。
製薬卸売
アライアンスヘルスケアブランドを中心に特殊医薬品、ジェネリック医薬品、健康および美容製品、在宅医療用品および器具等の卸売りおよび薬局およびその他ヘルスケアサービスを提供しています。
決算内容
2019年度の第4四半期決算(2019年6月~2019年8月)は10月28日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 4Q実 | 33.442B | 1.48 |
2019 4Q実 |
33.954B
| 1.43 |
2019 4Q予 |
33.9B
| 1.41 |
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高、EPSともに予想を上回りました。
ただGAAP 純利益は前年同期比で半減しています。
前年にPremise Healthの売却による利益があった他、コスト改革マネジメントプログラムの影響を受けています。
また全体的にみても営業利益や純利益は厳しい内容が続いています。
また前回と同じ1株当たり0.4575ドルの四半期配当を宣言しています。
配当は11月18日に記録されている株主に12月12日支払われます。
セグメント情報
4Q前年同期比
Retail Pharmacy USA(小売薬局アメリカ)
売上高 260億ドル(前年同期比+2.1%)
調整後営業利益 11億ドル(前年同期比-12.2%)
薬局の売上増加もあり売上高は増加しましたが、店舗投資やデジタル投資、人件費の増加や前年の一時的な利益による反動もあり二桁の営業利益の減少でした。
またコスト改革マネジメントプログラムの費用を含まれる調整前の営業利益は-30.3%の7億ドルでした。
一時要因が多かったこともありますが営業利益は通年を通してみても今年は厳しい環境でした。
買収したRite Aidの店舗は同社にとって少なからず重荷になった部分もありますね。
Retail Pharmacy International(小売薬局インターナショナル)
売上高 27億ドル(前年同期比-6.3%)
営業利益 調整後営業利益 1億9,400万ドル(前年同期比-23.8%)
ただ厳しい事業環境ですがBoots UKは小売市場でシェアを維持しているとのことです。
Pharmaceutical Wholesale(医薬品卸売業)
売上高 57億ドル(前年同期比+3.1%)
調整後営業利益 2億2,900万ドル(前年同期比+3.7%)
為替の影響を除く売上高は、新興市場と英国に牽引されて+7.9%でした。
また営業利益の面ではAmerisourceBergenの収益が貢献しました。
見通し
- 2020年度の調整後EPSはFlat
- コスト改革マネジメントプログラム
- 22年までに年間18億ドル以上のコスト削減目標
株価と指標
2019年11月19日時点で61.45ドルです。
予想PER(コ):9.98倍
PBR:2.34倍
予想配当利回り(コ):2.95%
Walgreens Boots Allianceの現在の株価と指標
(コ) コンサンス予想 (会) 会社予想
総評と感想
予想を上回る決算でしたがWalgreensにとっては厳しい一年になりました、Brexit問題などでBoot社が非常に厳しい事業環境だったほか、Rite Aidの買収した店舗は同社にとっては多すぎたように見えます。
ただ同社にはLBOの噂が報道されており株価もそれを受けて直近ではやや上昇しています、ただ500億ドルを超える時価総額などもあり実現には懐疑的な見方もあります。
そういった理由もあり株価は予想しにくい状況ではありますが業績的に見ても2020年度の調整後EPSは横ばいを予想しているので来季もあんまりといった感じですね。
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