2021年5月9日日曜日

全ての事業が好調 Advanced Micro Devices, Inc.(AMD) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Advanced Micro Devices(AMD) 以下AMDはx86CPUおよび独立、個別のグラフィックユニット(GPU)、それらを統合したAccelerated Processing Unit(APU)を提供する会社です。
近年は自社製品の競争力低下やPC市場の縮小に悩ませられていましたが、新製品のRyzenおよびサーバー向けのEPYC投入以降急速に競争力を回復しています。
同社は身近なところではパソコン向けのCPU及び、GPUやPS4およびXBOX向けのプロセッサーを提供しています。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は4月27日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   1.786B   0.18
2021 1Q実 
   3.445B
   0.52
2021 1Q予
   3.21B
   0.44
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+93%、EPSは2倍以上にそれぞれ増加しました。
全ての事業セグメントが好調でした。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Computing and Graphics(コンピューティングとグラフィック部門)

売上高 1438百万ドルから2100百万ドル +46%

営業利益 262百万ドルから485百万ドル +85%

特に超薄型、ゲーム、および商用セグメントにおいて大幅に成長した恩恵を受けました。
ノートブックプラットフォームのモデル数が前世代と比較して+50%増加する見込みのため2021年度も引き続き好調な成長を見込んでいます。
またRadeon GPUやデータセンター向けのGPUの成長も貢献しています。

Enterprise, Embedded and Semi-Custom(エンタープライズ・エンベデッド・セミカスタム部門)

売上高 348百万ドルから1,345百万ドル +286%

営業利益 -26百万ドルから277百万ドル 

引き続きSonyおよびMicrosoftの次世代ゲーム機からの恩恵やEPYCプロセッサの売上が前年比で2倍以上になるなど好調を維持している恩恵を受けています。


見通し


2021年度第1四半期
  • 売上高  36億ドル ±1億万ドル
  • Non-GAAP Gross Margin ~47%
  • Non-GAAP Operating expenses ~900百万ドル
2021年度通期
  • 売上高 ~50%の売上高増加
  • Non-GAAP Gross Margin ~47%
  • Non-GAAP Operating expenses ~26%
  • Taxes 税引前利益の約3%

株価と指標


2021年5月9日時点で78.81ドルです。


予想PER(コ):29.08倍
実績PER:33.09倍
PSR:8.38倍
PBR:14.78倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Advanced Micro Devicesの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
同社にとって今四半期は記録的な決算でした。
現在業界全体の半導体の供給不足で同社も逼迫した業況が続いていますが今後も成長には期待できそうかなと個人的には思っています。

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