2021年5月31日月曜日

予想を上回る決算も Okta, Inc. (OKTA) 2022年度1Q決算を振り返る

会社概要


Oktaは主に企業などにシングルサインオン (SSO)のシステムを提供する会社です。
シングルサインオン (SSO)は一度のサインインで複数のシステムに同時にサインイン出来るようにするシステムです。
Oktaが提供するOkta Identity Cloudは上記のユーザーIDやパスワード管理を一元化して管理できるようになるシングルサインオンを提供している他、多要素認証やクラウドやオンプレのサーバーへのアクセスに対するセキュリティの強化や開発者がセキュリティを自動化・拡張が出来るAPIなどのシステムを提供しています。

決算内容


2022年度の第1四半期決算(2021年2月~2021年4月)は5月26日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2021 1Q実   182.859M   1.20
2022 1Q実 
   251.006M
   -0.1
2022 1Q予
   238.310M
   -0.2
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比+37%でEPSは赤字ですが予想は上回っています。
記録的な新規顧客からの恩恵を受けました。
またAuth0の買収完了(業績への貢献は次の四半期から)とCFOのKourey氏の6月1日付での退任を報告しています。

指標面では

サブスクリプション収益は前年同期比+38%の2億4,000万ドルでした。
Remaining Performance Obligations (残存履行義務)は前年同期比+52%の18億9000万ドルでした。
Calculated Billings(計算上請求額)は前年同期比+74%の3億6400万ドルでした。


セグメント情報


同社は単一セグメントのため記載はありません。

見通し


2022年度第2四半期
  • 売上高は 295百万ドル~297百万ドル
  • Non-GAAP営業損失 -55百万ドル~-53百万ドル
  • Non-GAAP EPS -0.36~-0.35
2022年度通期
  • 売上高は 1215百万ドル~1225百万ドル(従来予想 1080百万ドル~1090百万ドル)
  • Non-GAAP営業損失 -172百万ドル~-167百万ドル(従来予想 -61百万ドル~-55百万ドル)
  • Non-GAAP EPS -1.16ドル~-1.13ドル(従来予想 -0.49ドル~-0.44ドル)
 Auth0の買収の影響を来四半期以降に見込んでいます。


株価と指標


2021年5月28日時点で222.44ドルです。


予想PER(コ):N/A倍
実績PER:N/A倍
PSR:37.86倍
PBR:43.19倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Oktaの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
ただAuth0の買収で今季の損失が拡大することを予想していることや、CFOの退任を嫌気して株価は下落しています。
同社の事業はそのものは順調だと個人的には思いますが、ただ株価の見通しは上記の理由もあり個人的には少し慎重な見通しに考えています。

2021年5月29日土曜日

売上高成長が加速 Zscaler Inc.(ZS) 2021年度3Q決算を振り返る

会社概要


Zscalerはクラウドセキュリティを提供する企業でサービスアプリケーションソフトウェアやインターネットの宛先などの外部管理アプリケーションに接続するZscaler Internet Accessソリューションや内部で管理されているアプリケーション(データセンター内でホストされているもの)とプライベートクラウドまたはパブリッククラウドのいずれかにアクセスできるように設計されたZscaler Private Accessソリューションを提供しています。

決算内容


2021年度の第3四半期決算(2021年2月~2021年4月)は5月25日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 3Q実   110.524M   0.07
2021 3Q実 
   176.404M
   0.15
2021 3Q予
   163.710M
   0.07
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+60%でした。
Calculated billings(計算上請求額)は前年同期比+71%で225百万ドルでした。
Deferred revenue(繰延収益)は前年同期比+65%の495.4百万ドルでした。
ビジネスハイライトではクラウドインフラストラクチャ権限管理(CIEM)のTrustdomeの買収やCrowdStrikeやIBM Securityとの提携強化を発表しています。


セグメント情報


同社は単一セグメントのため、記載はありません。

見通し


2021年度第4四半期
  • 売上高 185百万ドルから187百万ドル
  • Non-GAAP 営業利益 13.5百万ドルから14.5百万ドル
  • Non-GAAP EPS 0.08~0.09ドル

2021年度通期
  • 売上高 660百万ドルから664百万ドル 
  • 計算済請求額 878百万ドルから880百万ドル 
  • Non-GAAP 営業利益 71百万ドルから72百万ドル 
  • Non-GAAP EPS 0.47ドル 

株価と指標


2021年5月28日時点で194.20ドルです。


予想PER(コ):329.15倍
実績PER:N/A倍
PSR:43.86倍
PBR:52.12倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Zscalerの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
同社は企業のSaaSアプリケーションの移行に伴うセキュリティやVPNからの置き換えの恩恵を受けています。
また決算説明会では第4四半期も良い四半期になると予想していることから今後の成長も期待したいところです。


2021年5月24日月曜日

NVIDIA Corporation (NVDA)は4対1の株式分割を発表

Nvidiaによると

2021年5月21日にNvidiaの取締役会が、投資家と従業員が株式の所有権をより利用しやすくするために、NVIDIAの普通株式を株式配当の形で4対1で分割することを宣言したと発表しました。
株式配当(分割)は6月3日の木曜日に開催される、2021年の年次株主総会で株主の承認後、普通株式40億株の発行を予定しています。
2021年6月21日の営業終了時に株主名簿に登録されているNVIDIAの各株主は、基準日に保有している株式1株につき普通株式3株の追加配当を受け取り、2021年7月19日の取引終了後に分配を予定しています。

Nvidiaは2021年5月21日時点で599.67ドルで取引されており、現在の価格ですと4対1分割後に150ドル程度と投資しやすくなりますね。



2021年5月23日日曜日

Zoom Video Communications, Inc. (ZM)は仮想体験のためのZoom Events Platformを発表

Zoomによると

2021年5月19日にZoom Video Communicationsは仮想体験のオールインワン・プラットフォーム「Zoom Events」を今夏より提供開始することを発表しました。
Zoom Eventsは、Zoom Meetings、Chat、Video Webinarsの信頼性と拡張性を、イベント主催者向けに一つの包括的なソリューションにまとめたもので、イベント管理・共有、チケットの発行・管理、出席、イベント統計の追跡などの機能を提供する予定です。

また「Zoom Events」の開始に伴い現在ベータ版であるOnZoomもZoomイベントに統合され、非公開、または公開で検索・閲覧できるようになります。

COVID-19(新型コロナウィルス)の影響で現在オンラインイベントへの移行が進んでおり同社のこうした取り組みがZoomの利用拡大と収益拡大に繋がればと個人的には思っています。

2021年5月16日日曜日

予想を上回るも決算も Verizon Communications Inc.(VZ) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Verizonは持ち株会社でアメリカの最大手通信プロパイダーです。 同社は子会社を通じて、無線、有線の通信サービスやコンテンツサービスを提供しています。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は4月21日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   31.61B   1.26
2021 1Q実 
   32.867B
   1.31
2021 1Q予
   32.468B
   1.29
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
売上高・EPS共に前年同期比で+4%増加しました。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Consumer 

218億ドルから228億ドル +4.7%
  • ワイヤレスサービスの小売Postpaid(後払い)の純増数(純減)は+6万4000件でした。
  • Postpaid(後払い)スマートフォンの純増数(純減)は-22万5000件でした。
  • 光ファイバーネットワークサービスのFiosInternetの純増数は+9万8000件でした。
  • 有料ビデオ・オンデマンドサービスのFiosVideoは純増数(純減)は-8万2000件でした。
データ量無制限サービス、5G、Mix & Match value proposition、Fiosインターネットからの恩恵を受けました。
ただスマートフォンの契約者数は減少しました。


Business

77億ドルから78億ドル +1.3%
  • ワイヤレスサービスのRetail Postpaid(小売り後払い)の純増数は20万件でした。
  • Postpaid(後払い)スマートフォンの純増数は15万6000件でした。
ワイヤレスサービスの成長の恩恵を受けました。


Verizon Media Group

17億ドルから19億ドル +10%

高い顧客エンゲージメントと当社の広告プラットフォームに対する需要の恩恵を受けました。


見通し


2021年度通期
  • サービスとその他の売上高 2%+
  • ワイヤレスサービス売上高 3%+
  • 調整後Non-GAAP EPS 5.00ドル~5.15ドル
  • 設備投資額は175~185億ドル
    • +2億ドル~+3億ドル for C-Band
  • 23%~25%の実効税率(Non-GAAP)

株価と指標


2021年5月14日時点で58.69ドルです。


予想PER(コ):11.35倍
実績PER:12.86倍
PSR:1.88倍
PBR:3.41倍
予想配当利回り(コ):4.28%
Verizonの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


予想を上回る決算でした。
ただスマートフォンの契約者数が減少しており、AT&TやT-Mobile USとの競争の影響は気になるところです。
また決算発表後メディア事業の売却も発表しており、同社の成長は今後の5Gを始めワイヤレスサービスの展開に左右されそうです。

2021年5月14日金曜日

3Dコンテンツへの移行の恩恵を受ける Unity Software Inc. (U) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Unityは、インタラクティブなリアルタイム3D(RT3D)コンテンツを作成および操作するためのプラットフォームを提供する企業です。 同プラットフォームはゲーム開発者や建築家から自動車デザイナー、映画製作者など、さまざまなクリエイターに使用されます。 Unityのプラットフォームはスマートフォン、タブレット、PC、家庭用ゲーム機、AR・VRデバイスなど多様なプラットフォームに対応しています。 特にゲームの開発で多く用いられゲーム開発においてはUnityはデファクトスタンダードになっています。 Unityは世界190以上の国と地域で150万人の月間アクティブクリエイター,50%以上のモバイルゲーム、PCゲーム、コンソールゲームでの制作実績、30億以上のアプリダウンロードの実績を誇ります。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は5月11日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   166.994M   -0.11
2021 1Q実 
   234.772M
   -0.10
2021 1Q予
   216.600M
   -0.12
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+41%増加しました。
10四半期連続で+30%の売上高成長を達成しました。

セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Create Solutions 70.4百万ドル +51%

Operate Solutions 146.6百万ドル +40%

Strategic Partnership & Other 17.8百万ドル +12%

10万ドル以上の収益を上げた顧客が前年の668人から837人増加するなど顧客の収益拡大や、幅広い業界の新規顧客からの恩恵を受けています。

見通し


2021年度第1四半期
  • 売上高 240百万ドル~245百万ドル 前年同期比+30%~+33%
  • Non-GAAP営業損失 -30~-40百万ドル
  • Non-GAAP Operating Margin -12~-17%
2021年度通年
  • 売上高 1,000百万ドル~1,015百万ドル 前年同期比+29%~+31%
  • Non-GAAP営業損失 -90~-100百万ドル
  • Non-GAAP Operating Margin -9~-11%
Appleの広告識別子のIDFA(Identifier For Advertising)のポリシー変更に伴う約3000万ドルの逆風を想定しています。

株価と指標


2021年5月14日時点で80.91ドルです。


予想PER(コ):N/A倍
実績PER:N/A倍
PSR:26.90倍
PBR:N/A倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Unityの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
同社は顧客の収益拡大や幅広い新規顧客からの恩恵を受けています。
また同社はシュミレーションなどのリアルタイム3D(RT3D)への取り組みを拡大しており今後も動向は気になるところですね。

2021年5月11日火曜日

利益の大幅な成長 Amazon.com, Inc. (AMZN) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Amazonは世界最大のショッピングサイト、「Amazon」でお馴染みの企業です。
近年ではクラウドサービス「Amazon Web Services(以下AWS)」が投資家の注目を集めています。
AWSは世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームで仮想サーバーのEC2やデータベースのRDSのストレージのS3を始め90を超えるサービスを提供しています。
同社は上記以外にもKindle、Fireタブレット、Fire TV、Rings、Echoなどのハードウェアの製造・販売やデジタルコンテンツや無料配送のメンバーシップであるAmazon Prime、広告事業、ライブストリーミング配信プラットフォーム「Twitch」、決済サービス、太陽光プロジェクト、インドでのフードデリバリー、ゲームなど多数の事業を展開するビックテック企業です。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は4月29日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   75.452B   5.01
2021 1Q実 
   108.518B
   15.79
2021 1Q予
   104.46B
   9.54
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+44%でEPSも3倍超える増加でした。
強いEC需要やAWSからの恩恵を受けています。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

North America

    売上高
        46,127百万ドルから64,366百万ドル +40%
    営業利益
        1,312百万ドルから3,450百万ドル +163%


International

    売上高
        53,670百万ドルから75,346百万ドル +40%
    営業利益
        1,900百万ドルから2,964百万ドル +55%


AWS

    売上高
        10,219百万ドルから13,503百万ドル +32%
    営業利益
        3,075百万ドルから4,153百万ドル +33%


継続的なAWS事業の収益の伸び加え、ECの需要動向の継続、好調な広告事業からの恩恵を受けました。

見通し


2021年度第2四半期
  • 売上高 1,100億ドル~1,160億ドル (前年同期比 +24~+30%)
  • 営業利益 45億ドル~80億ドル  前年同期58億ドル
またCOVID-19(新型コロナウィルス)に関連するコストとして15億ドルを見込んでいます。

株価と指標


2021年5月11日時点で3,190.49ドルです。


予想PER(コ):44.32倍
実績PER:60.70倍
PSR:3.84倍
PBR:15.56倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Amazonの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
特に利益面での大幅な成長が目を引きます。
今後もこの成長をどの程度維持できるかは個人的には不透明かなと思いますが、やや調整中の同社の株価が更に下落するなら投資妙味もありそうかなと個人的には思っています。

2021年5月9日日曜日

全ての事業が好調 Advanced Micro Devices, Inc.(AMD) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Advanced Micro Devices(AMD) 以下AMDはx86CPUおよび独立、個別のグラフィックユニット(GPU)、それらを統合したAccelerated Processing Unit(APU)を提供する会社です。
近年は自社製品の競争力低下やPC市場の縮小に悩ませられていましたが、新製品のRyzenおよびサーバー向けのEPYC投入以降急速に競争力を回復しています。
同社は身近なところではパソコン向けのCPU及び、GPUやPS4およびXBOX向けのプロセッサーを提供しています。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は4月27日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   1.786B   0.18
2021 1Q実 
   3.445B
   0.52
2021 1Q予
   3.21B
   0.44
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+93%、EPSは2倍以上にそれぞれ増加しました。
全ての事業セグメントが好調でした。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Computing and Graphics(コンピューティングとグラフィック部門)

売上高 1438百万ドルから2100百万ドル +46%

営業利益 262百万ドルから485百万ドル +85%

特に超薄型、ゲーム、および商用セグメントにおいて大幅に成長した恩恵を受けました。
ノートブックプラットフォームのモデル数が前世代と比較して+50%増加する見込みのため2021年度も引き続き好調な成長を見込んでいます。
またRadeon GPUやデータセンター向けのGPUの成長も貢献しています。

Enterprise, Embedded and Semi-Custom(エンタープライズ・エンベデッド・セミカスタム部門)

売上高 348百万ドルから1,345百万ドル +286%

営業利益 -26百万ドルから277百万ドル 

引き続きSonyおよびMicrosoftの次世代ゲーム機からの恩恵やEPYCプロセッサの売上が前年比で2倍以上になるなど好調を維持している恩恵を受けています。


見通し


2021年度第1四半期
  • 売上高  36億ドル ±1億万ドル
  • Non-GAAP Gross Margin ~47%
  • Non-GAAP Operating expenses ~900百万ドル
2021年度通期
  • 売上高 ~50%の売上高増加
  • Non-GAAP Gross Margin ~47%
  • Non-GAAP Operating expenses ~26%
  • Taxes 税引前利益の約3%

株価と指標


2021年5月9日時点で78.81ドルです。


予想PER(コ):29.08倍
実績PER:33.09倍
PSR:8.38倍
PBR:14.78倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Advanced Micro Devicesの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
同社にとって今四半期は記録的な決算でした。
現在業界全体の半導体の供給不足で同社も逼迫した業況が続いていますが今後も成長には期待できそうかなと個人的には思っています。

2021年5月8日土曜日

米国事業が成長 Match Group Inc.(MTCH) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Match Group, Inc.は2015年InterActiveCorpからスピンオフした企業で様々な出会い系サービスを提供しています。 同社190ヵ国以上42言語でサービスを提供しており、Tinder、Match、PlentyOfFish、Meetic、OkCupid、OurTime、Pairsなど需要や国に応じてさまざなサービスを提供しています。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は5月4日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   544.642M   0.55
2021 1Q実 
   667.612M
   0.57
2021 1Q予
   650.66M
   0.4
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+23%、EPSは微増でした。
COVID-19(新型コロナウィルス)のワクチン接種が進んだ米国での業績が加速しました。

自社ブランドの平均加入者数は前年同期比+12%の1110万人でした。
Tinderの平均加入者数は前年同期比で+15%の90万人弱、Tinder以外のブランドは前年同期比で+8%の30万人越えになりました。

ARPUは前年同期比+9%の0.64ドルでした。
Tinder以外のブランドが前年同期比+18と成長を牽引しました。
Hingeにおけるいくつかのアラカルト機能の導入と価格の最適化やPlentyofFishでのライブストリーミングの収益が貢献しました。


セグメント情報


同社は単一セグメントのため、記載はありません。

見通し


2021年度第2四半期
  • 売上高 6億8000万ドル~6億9000万ドル
  • EBITDA 2億5,500万ドル~2億6,000万ドル
前年同期比で+22%から+24%の成長を見込んでいます。


株価と指標


2021年5月7日時点で146.19ドルです。


予想PER(コ):51.66倍
実績PER:78.55倍
PSR:15.71倍
PBR:N/A倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Match Groupの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
同社の成長が再加速しているのは好印象ですね。
現在一部地域でCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響が拡大しており影響は気になるところですが、COVID-19(新型コロナウィルス)のワクチン接種が進んで成長を加速していくことを期待したいところです。

回復傾向も Lyft, Inc.(Lyft) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Lyftはアメリカとカナダにライドシェアリングサービスを提供する会社でアメリカではUberに次ぐ2番手のライドシェアサービスの会社です。 同社のサービスはスマートフォンのアプリケーション通じ目的地が同じ等の移動のニーズがあるドライバーとユーザーをマッチングさせ目的地についた時点でユーザーがドライバーを評価、料金の支払いをスマートフォンのアプリケーション上で行うサービスです。 Lyftは2019年3月29日にNasdaq市場に上場しました。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は5月4日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   995.712M   -0.32
2021 1Q実 
   608.96M
   -0.35
2021 1Q予
   558.7M
   -0.53
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で-36%、EPSはやや損失が拡大しました。
徐々に回復の兆しを見せるものの引き続きCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響を受けました。


指標面では
(1Q前年同期比)

Active Rider  21.2万人から13.5万人 -57%
Revenue per Active Rider 1人あたりの収入は45.06ドルから45.13ドル +0.07ドル


セグメント情報


同社は単一セグメントのため、記載はありません。

見通し


COVID-19(新型コロナウィルス)の影響が予測できないこともあり公式の見通しは提示していませんが、第2四半期の売上高は6億8000万ドルから7億ドルと予想しています。
また第2四半期の調整後EBITDA損失を3500万ドルから4500万ドルと予想しています。
この見通しはCOVID-19(新型コロナウィルス)のワクチンの継続的な展開により4月と比較して5月、6月が更に回復することを前提としています。

株価と指標


2021年5月5日時点で50.07ドルです。


予想PER(コ):119.21倍
実績PER:N/A倍
PSR:8.17倍
PBR:11.7倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Lyftの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


予想は上回る決算でした。
ただ決算前には労働長官マーティウォルシュ氏がギグワーカーを「従業員」として分類されるべきであると述べ同社の株価が下落する局面もありました。
同社の業績は徐々に回復しているものの引き続き不透明な外部環境に左右されやすい状況ですね。

2021年5月6日木曜日

Verizon Communications Inc. (VZ)はメディア事業の売却を発表

Verizonによると

2021年5月3日にVerizonは同社のメディア事業であるVerizonMediaをApollo Global Management, Inc. に50億ドルで売却すると発表しています。
この取引でVerizonは42.5億ドルの現金と、7億5000万ドルの優先株式を受け取ります。
また売却の手続きは2021年の後半に完了する予定です。
手続き後同事業の名称は「Yahoo」になる予定です。

VerizonはAOLを44億ドルでYahooのメディア事業を45億ドルで買収し、メディア事業を強化しようとしていましたが、厳しい競争環境もあり2018年には46億ドルの減損を発表して以降同事業を縮小していました。

Verizonにおける売却事業の割合は売上高ベースで10%以下ですので影響は大きくないですが、本業の通信事業も厳しい競争環境ですので引き続き難しい舵取りが迫られそうです。

2021年5月3日月曜日

黒字転換 Exxon Mobil Corporation (XOM) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


ExxonMobilは、世界中で石油の探査、製造、精製を行う石油/ガスの総合企業です。
またそれ以外にも石油製品の製造と販売、石油化学製品の製造・販売なども行っています。
元々は1911年に分割され34の会社に分けられた独占企業のStandard Oilの一部がその後、合併を繰り返して現在のExxonMobilになっています。
ExxonMobilの主なブランドはExxon、Mobil、Esso、ExxonMobil Chemicalがあります。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は4月30日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   56.158B   0.53
2021 1Q実 
   59.147B
   0.65
2021 1Q予
   54.6B
   0.59
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は為替の変動を除くと+5%、EPSも増加しました。
継続的なコスト削減と原油高の恩恵を受けました。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Upstream

536百万ドルから2,554百万ドル

原油および天然ガスの市況回復の恩恵を受けました。


生産 Koebd(石油と天然ガスの合計)

4,046から3,787  -259

政府からの減産義務やメンテナンスの強化、気候の影響でやや減少しました。


Downstream

-611百万ドルから-390百万ドル

燃料マージンは前四半期から回復したものの、供給過剰および過剰在庫の影響を受けています。


Chemical 

144百万ドルから1,415百万ドル 

強い需要や最終製品のサプライチェーンの混乱からの恩恵を受けました。


見通し


Upstream

イギリスの北海の保有する遊休探査・生産資産の権益を年の半ばに近く完了する予定です。

Downstream

景気回復による継続的な需要改善

Chemical 

メンテナンスの強化と需要のバランスを維持
より高いターンアラウンドを予想


株価と指標


2021年4月30日時点で57.24ドルです。


予想PER(コ):14.00倍
実績PER:N/A倍
PSR:1.33倍
PBR:1.54倍
予想配当利回り(コ):5.90%
Exxon Mobilの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
今年度は同社にとってターンアラウンドが期待できそうかなと思います。
ただ半面まだEPSより四半期配当が上回っている状況ですので、同社の業績更なる回復は必要だと思います。




2021年5月2日日曜日

ネットワーク需要の恩恵 Nokia Corporation (NOK) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Nokiaはフィンランドにあるネットワークインフラの構築及び開発ベンダーで世界中の通信キャリアと固定・無線インフラを構築・保守しています。 またそれらに付帯する機器やソフトウェア、技術開発、ライセンス提供を行っています。 Nokiaは過去に携帯電話で世界シェア1位でしたがスマートフォンへの移行に失敗するなどして2013年携帯電話事業をMicrosoftに売却しています、その後NokiaはHMD Globalにライセンス提供をしておりHMD GlobalがNokiaブランドのスマートフォンの製品を提供しています。 2015年にはフランスの同業他社Alcatel-Lucentを買収、併合しています。 同社は5G関連として投資家に注目されており、またHuaweiやZTE一連の騒動の恩恵を得られやすいと期待されています。 NOKIAは米国の企業ではないですがADRという形でニューヨーク証券取引所で売買できます。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2021年1月~2021年3月)は4月29日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   5.419B   0.01
2021 1Q実 
   6.121B
   0.08
2021 1Q予
   5.83B
   0.01
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は為替の変動を除くと+9%、EPSは大きく増加しました。
世界的な強いネットワーク需要からの恩恵を受けました。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Mobile Networks 2345百万ユーロから2262百万ユーロ -4%

引き続き旧式のモバイルネットワークの減少の影響を受けました。
同社は160の5Gの商用取引と220以上の商用5Gの契約を報告しています。


Network Infrastructure 1419百万ユーロから1727百万ユーロ +22%

IP Networks、Optical Networks、Fixed Networks、Submarine Network全てのセグメントが成長しました。


Cloud and Network Services 744百万ユーロから674百万ユーロ -9%

前年同期が強い四半期だった影響とパフォーマンスの低いいくつかのプロジェクトから撤退した影響を受けました。


Nokia Technologies 347百万ユーロから365百万ユーロ +5%


Group Common and Other 68百万ユーロから57百万ユーロ -16%

見通し


2021年度通年 
  • 為替の影響除く売上高 206億ユーロ~218億ユーロ
  • 営業利益率 7%~10%  
  • free cash flow Positive
  • ROIC 10%~15%

2023年度通年
  • 為替の影響除く売上高 マーケットより早い成長
  • 営業利益率 10%~13%  
  • free cash flow Clearly positive
  • ROIC 15%~20%


株価と指標


2021年4月30日時点で4.68ドルです。


予想PER(コ):16.14倍
実績PER:N/A倍
PBR:1.92倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Nokiaの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
同社は第1四半期は弱い傾向が強いですが、今四半期はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で強いネットワーク需要の恩恵を受けています。
今後の決算も期待したいところですが、現在半導体不足の影響を決算説明会で懸念材料として挙げており影響は気になるところです。

Blog休止と今後のお知らせ

何故か分からないですが、現在Blogger上のサイドバーが下に表示されており設定を一部変更してみましたが直らないのと、同サイト自体がスマホ用のレイアウトに対応していないことが前々から気になっておりこれを機にサイト移転を計画しています。 多少お時間頂くと思いますが、移転の際には改め...