2021年4月11日日曜日

好調な半導体市場の恩恵を受ける Broadcom Inc. (AVGO) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


ブロードコムの製品ポートフォリオは、有線インフラストラクチャ、無線通信、エンタープライズ・ストレージ、産業用の4つを主要なエンド市場として製品を提供しています。幅広い製品ポートフォリオには、セットトップ/CMTS向け、ケーブル・モデム、PON/DSL、イーサネットNIC、フィルターやアンプ、ASIC、ワイヤレス接続ソリューション、組み込み型プロセッサ、HDD/SSDコントローラ、エンタープライズSAS/SATA/ファイバ・チャネル接続、データ・センター・スイッチやルーター、光学絶縁/モーション・エンコーダ/LED、光ファイバーソリューション向け各種半導体があります。
データセンターをはじめとする通信インフラや産業機器、モバイル機器等々様々な製品やインフラにブロードコムの製品が使われています。
また2018年に企業向けソフトウェアを手掛けるCA Technologiesを買収しておりソフトウェア企業としての側面もあります。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2020年11月~2021年1月)は3月4日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   5.858B   5.25
2021 1Q実 
   6.655B
   6.61
2021 1Q予
   6.61B
   6.55
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+14%、EPSは+26%それぞれ増加しました。
また前四半期と同じ3.60ドルの四半期を配当を発表しています。
世界的な半導体市場の好調さの恩恵を受けました。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Semiconductor solutions

4,191百万ドルから4,908百万ドル +17%

サーバー・ストレージ・コネクティビティ分野でエンドユーザーの需要が低迷した影響を受けましたが、スマートフォンのワイヤレスチップやWi-Fi 6およびのWi-Fi 6Eなどのワイヤレスからの強い需要やクラウドを始めとするネットワーク分野からの恩恵を受けました。

Inflastructue softwear

1,667百万ドルから1,747百万ドル +5%

Symantec社からの事業買収の同セグメントへのプラスの効果は一巡しましたが成長は継続しています。


見通し


2021年度第2四半期
  • 売上高 65億ドル 
  • 調整後EBITDA ガイダンスの収益の59%
第2四半期も今四半期と同等の成長を見込んでいます。

株価と指標


2021年4月9日時点で485.09ドルです。


予想PER(コ):16.75倍
実績PER:56.10倍
PSR:8.02倍
PBR:8.26倍
予想配当利回り(コ):2.97%
Broadcomの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
特に好調なワイヤレスやネットワーキングからの収益の恩恵を受けました。
今後も継続的な半導体市場の好サイクルからの恩恵を個人的には期待したいかなと思います。

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