会社概要
Fordはアメリカのビッグ3と呼ばれる自動車メーカーの一角で1903年にヘンリーフォード氏によって設立された自動車メーカーです。
2017年の自動車世界シェア6位のビックメーカーです。
また自動車の大量生産をいち早く実現したメーカーとして有名です。
日本でもFord社のFord及びリンカーンブランドの自動車は販売していましたが、2016年に販売不振を理由に日本市場から撤退してしまいました。
決算内容
2019年度の第4四半期決算(2019年10月~2019年12月)は2月4日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 4Q実 | 38.717B | 0.3 |
2019 4Q実 |
36.671B
| 0.12 |
2019 4Q予 |
36.49B
| 0.15 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高は予想を上回りましたが、EPSは予想を下回りました。
またGAAPの数字では第4四半期の純損失は17億ドル、EPSは-0.42ドルでした。
主に年金拠出と退職給付の増加の影響を受けています。
セグメント情報
前年同期比
北米
第4四半期の卸売販売数は、発売サイクルの影響で-8%でした。
2020年版のSuper DutyとEscapeを計画していますが、FiestaとTaurusは中止しています。
主に販売数量の減少に伴い、売上高は-2%でした。
EBITはUAW(全米自動車労働組合)との契約に伴い-64%でした。
ヨーロッパ
第4四半期の卸売販売数は-4%でした。
利益率の低い製品の販売中止しました。
売上高-4%、為替を除くと-1%でした。
製品ラインナップの見直しやリストラなどの事業改革もあり、EBITは前年同期から黒字化しています。
中国
第4四半期の卸売販売数は-7%でした。
売上高は-38%でした
中国の合弁事業が不振でした。
ただEBITは3億ドル改善し-2億ドルで前年同期比では改善しました。
Ford Credit
Ford Creditの、EBT(税引前利益)は-5%でした。
主に売掛金の減少によるものです。
オークションの価格は、第4四半期で-4%、通年で-2%でした。2020年度には、約-5%低下すると予想されます。
また米国消費者信用指標は健全としてしています。
Mobility
自動運転車への投資の増加しました。
見通し
現在中国を中心に発生しているコロナウイルスの影響を推定するには時期尚早としており、見通しへの影響は考慮されていないとのことです。
- 調整後free cash flow 24億~34億ドル
- 調整後EBIT 56億ドル~66億ドル
- 十代半ばから後半の調整後実効税率
- 調整後EPS 0.94~1.20ドル
- 設備投資額 68億~73億ドル
- 1株当たり0.15ドルの通常の四半期配当
- 年金拠出金 6~8億ドル
また2020年度第1四半期の調整後EBITは前年同期比から11億ドル以上減少すると予測しています。
自動車販売台数の減少や事業改革、保証コストの上昇、Ford Creditの業績低下、Mobilityへの投資の増加を理由として挙げています。株価と指標
2020年2月7日の時点で8,11ドルです。
予想PER(コ):6.34倍
PBR:0.97倍
予想配当利回り(コ):7.27%
Fordの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想
総評と感想
2019年度はFordにとっては厳しい年でしたが2020年度もリストラなどの事業改革で9億ドルから14億ドルの費用を見込んでいることもあり厳しい年になるかなと思います。
また決算発表後に新しいCOO(最高執行責任者)にJim Farley氏が就任したと発表しました。
考慮されていない中国事業を中心としたコロナウィルスの流行の影響も気になるところかなと思います。
株価は決算発表後下落していますし、短期的な見通しは個人的にも厳しいかなと思います。
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