2019年9月6日金曜日

赤字続く Tesla, Inc. (TSLA) 2019年度2Q決算を振り返る

会社概要


テスラ(Tesla, Inc.)(旧名:Tesla Motors, Inc.)は電気自動車のModel XやS、普及価格帯のModel3を設計・開発・製造・販売しています。 また電気自動車のバッテリーや技術を利用した電力備蓄やソーラー発電システムの開発・設計・製造・販売及び賃貸をしています。

決算内容


2019年度の第2四半期決算(2019年4月~2019年6月)は7/25日に発表され以下のようになりました。


  売上高     EPS
2018 2Q実   4.002B    -3.06
2019 2Q実 
 6.35B
    -1.12
2019 2Q予
 6.43B
    -0.48
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を下回りました。
過去最高となる95,000台以上の車両を生産、納入しましたが事業再編費用や為替の影響、高価格帯のModelXやSが低調でした。


セグメント情報


(2Q前年同期比)

Automotive revenue(自動車売上高)  3,358百万ドルから5,376百万ドル +60%
Automotive gross margin – GAAP(調整後売上総利益) 20.6%から18.9%
今四半期からZEVクレジットと非ZEVクレジットの開示を統合

Model3の生産、納入は好調な他、生産量増加や材料費削減などの生産コスト削減の取り組みを進めましたが、ModelsやXが低調だったほか価格設定の影響もあり収益は伸びていますがGross marginは悪化しています。

Energy generation and storage revenue(発電・貯蔵売上高)

374百万ドルから368百万ドル -2%

Energy generation and storage gross margin(発電・貯蔵売上総利益)

11.8%から11.6%

エネルギー事業が好調でしたが、太陽光発電事業は低調でした。

その他Topixとしては
2019年5月に株式および転換社債からの純収入24億ドルにより、Teslaのキャッシュポジションは50億ドルに増加しました。
電気自動車及びバッテリーセルの生産を予定しているGigafactory Shanghaiは年末までの稼働を予定しています。

見通し


今四半期にガイダンスを簡素化しました。

  • 年末までに中国でモデル3、フリーモントでモデルYの現地生産を予定
  • 欧州のGigafactoryを今後数四半期のうちに建設場所の選定と確定
  • 季節性に変動よる変動はあるもの、順次および毎年、配送を増やす取り組み(以前のガイダンスでは36万台から40万台の車両を納入する計画)
  • 第3四半期以降の四半期のGAAP純利益のプラスを目指しますが、継続的な販売量の増加、生産能力拡大とキャッシュ生成が引き続き主な焦点となります。
  • 2019年の設備投資は約15億ドルから20億ドルになると予想されています。

株価と指標


2019年9月5日時点で229.58ドルです。


予想PER(コ):58.12倍
PBR:7.19倍
予想配当利回り(会):N/A%
Teslaの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想
(会) 会社予想 



総評と感想


決算悪かったです。
Model3は好調ですがModelSやXの需要も奪って収益性が低下している印象を受けました、
また事業再編費用や為替の影響もありました。
今後生産コストの削減やおそらくModel3より収益性の高いSUVタイプの電気自動車ModelYの投入をうまく進めることかとが必要に思います。
またGigafactory Shanghaiの稼働など中国でのビジネス展開に要注目といったところでしょうか。
ただそれらを踏まえても個人的にはですがまだTeslaは資金を必要としている印象が拭えず同社の株式への投資はどうかなと思っています。

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