会社概要
Aptiv PLCは元々GMの自動車部品の開発メーカーで1999年に分社化されています。
元々はDelphi Corporationという社名でしたがガソリンエンンジン等のパワートレインとアフターマーケット事業をDelphi Technologiesとして2017年に分社化しておりその後、現在の社名に変更しています。
Aptiv PLCは自動車の電装化部品の設計・開発・製造や自動車の制御やインフォーメーション、安全装置や運転支援システムの提供など自動車を支えるソフトウェアやハードウェアの両方を開発・提供しています。
決算内容
2019年度の第2四半期決算(2019年4月~2019年6月)は7月31日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 2Q実 | 3.684B | 1.4 |
2019 2Q実 |
3.627B
| 1.33 |
2019 2Q予 |
3.64B
| 1.14 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高は予想を下回りましたが、EPSは予想を上回りました。
自動車生産が-5%減少するとなど自動車産業における厳しいマクロ環境の影響を受けました。
売上高は前年同期比で-2%でしたがユーロと人民元安が続いたことで為替や特殊樹脂などのコモディティの値上がり、売却の影響を除くと+4%でした。
また全体的に関税や為替、コモディティでマイナスの影響がありました。
Aptivは第2四半期株式に買戻しと配当を通じて株主に1億7700万ドルを還元しました。
セグメント情報
(2Q前年同期比)
Signal and Power Solutions
売上高
2650百万ドルから2585百万ドル -2%
調整後営業利益
386百万ドルから337百万ドル -14%
Teslaなどの電気自動車向けに高電圧電化製品の拡大の恩恵を受けましたが、為替やコモディティ、関税の影響を受けました。
ただし市場全体では+7%でした。
Advanced Safety and User Experience
売上高
1044百万ドルから1050百万ドル +8%
調整後営業利益
88百万ドルから68百万ドル -29%
モビリティへの投資が加速したことやローエンドディスプレイオーディオ製品ラインの計画的ロールオフもあり営業減益でしたが新製品が好調なことやActive Safetyの堅調な成長で市場では+8%でした。
自動車の生産台数は中国で第3四半期に-15%、年間で-13%減少を予想しているのを始めグローバルな自動車生産も第3四半期に-2%、通年で-4%と厳しい環境が続くと予想されます。
見通し
2019年Q3及び通年の見通し
2019年第3四半期
- 収益 3600百万ドルから3700百万ドル
- EBITDA 600百万ドルから620百万ドル
- 営業利益 415百万ドルから435百万ドル
- EPS 1.27から1.33ドル
2019年通期
- 収益 14,525百万ドルから14,725百万ドル
- EBITDA 2,375百万ドルから2,415百万ドル
- 営業利益 1,650百万ドルから1,690百万ドル
- EPS 5.05ドルから5.15ドル
通期ではEPSをやや上方修正しました、その他の見通しに変更はありません。
1ドル12ユーロと6.90人民元に加えて、世界の自動車生産が2%減少すると仮定しての数字になります。
マクロ以上の市場成長を見込んでいますが、引き続き為替やコモディティ、関税からの逆風を予想しています。
また買収したKUM社は第2四半期終わりにWinchester Interconnect社は第4四半期での統合完了を予定しています。
株価と指標
2019年9月17日の時点で89.64ドルです。
(コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想
総評と感想
引き続き厳しいマクロ環境からの影響が続いていますが、同社はその中でも上手く立ち回っているようにはみえます。
長期的には安全装置や自動運転、EVなどの拡大の恩恵を受けそうですが短期的には米中の貿易摩擦の動向や世界景気の減速など厳しいマクロ環境からの影響が予想されます。
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