2019年9月14日土曜日

予想を上回る決算だったが通期予想は据え置いた Broadcom Inc. (AVGO) 2019年度3Q決算を振り返る

会社概要


ブロードコムの公式によると
ブロードコムの製品ポートフォリオは、有線インフラストラクチャ、無線通信、エンタープライズ・ストレージ、産業用の4つを主要なエンド市場として製品を提供しています。幅広い製品ポートフォリオには、セットトップ/CMTS向け、ケーブル・モデム、PON/DSL、イーサネットNIC、フィルターやアンプ、ASIC、ワイヤレス接続ソリューション、組み込み型プロセッサ、HDD/SSDコントローラ、エンタープライズSAS/SATA/ファイバ・チャネル接続、データ・センター・スイッチやルーター、光学絶縁/モーション・エンコーダ/LED、光ファイバーソリューション向け各種半導体があります。
データセンターをはじめとする通信インフラや産業機器、モバイル機器等々様々な製品やインフラにブロードコムの製品が使われています。
また2018年に企業向けソフトウェアを手掛けるCA Technologiesを買収しておりソフトウェア企業としての側面もあります。

決算内容


2019年度の第3四半期決算(2019年5月5日~2019年8月4日)は9月12日に発表され以下のようになりました。


  売上高     EPS
2018 2Q実   5.066B    4.88
2019 2Q実 
 5.515B
    5.16
2019 2Q予
 5.55B
    5.14
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高は予想に届きませんでしたが、EPSは予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+9%、EPSは前年同期比で+4%でした。
また第3四半期中に11億ドルの現金配当と約10億ドル株式の買戻しで約20億ドルの株主還元を行ったと発表しました。
上記に加えて1株当たり2.65ドルの四半期ごとの現金配当を承認しました。
半導体事業は今四半期で底を打ったように見えるが引き続き低調とHock Tan CEOを述べています。


セグメント情報


(3Q前年同期比)

Semiconductor solutions

4,568百万ドルから4,353百万ドル -5%

ネットワーキング事業は好調でワイヤレス事業もサイクルの最初の段階ですが、ストレージとブロードバンド事業が低調でした。

Inflastructue softwear

492百万ドルから1,140百万ドル +132%

メインフレームおよび分散ソフトウェアに対する持続的な企業の需要の恩恵を受けていますが、米中貿易摩擦等不透明な状況でSANスイッチングの需要に影響がありました。
また買収したSymantechのEnterprise Enterprise事業との相乗効果やセキュリティ市場での戦略の説明もありました。


見通し


Broadcomの通年の見通しに変更はありませんでしたが主にSymantechの買収もありGAAPとNon-GAAPの数字で大きく違いが出ます。

Non-GAAP見通し

  • 非GAAPベースの通年売上高をほぼ225億ドルと予想しています。
  • 非GAAPベースの営業利益率は52.5%と見込まれています。
  • 2019年度には5億ドルの設備投資を予定しています。

GAAP Non-GAAP差異


また2019年第4四半期は今回と同程度の見通しです。

株価と指標

2019年9月13日時点で290.32ドルです。


予想PER(コ):12.33倍
PBR:5.37倍
予想配当利回り(コ):3.53%
Broadcomの現在の株価と指標

 (コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想

総評と感想

決算自体はそれなりかなと思いましたが株価が直近上昇していることもあり、決算後株価下落しています。
特に半導体市況が思ったほど回復してないことは他の半導体株の動向も気になるところです。
ただ10月に米中貿易協議があり同社も含む半導体株はそれの影響は小さくないので株価の予測は難しいですね。

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