会社概要
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは米国を中心としたドラッグストアを中心とするヘルスケアサービスを提供している会社で2014年ウォルグリーンがアライアンスブーツを買収し欧州にも事業を拡大しました。
同社のセグメントは以下の三つになります。
小売り薬局(米国)
米国のWalgreensおよびDuane Reaseブランドのドラッグストアや介護サービス、専門薬局を運営しています。
また昨年競合のRite aid社から店舗1900店を買収しています。
小売り薬局(国際)
Bootsブランド中心にイギリス、メキシコ、チリ、タイ、ノルウェー、アイルランド共和国、オランダ、リトアニアの合計8ヵ国で薬局中心の小売店を運営しています。
また独自のブランド商品やWebやモバイルサービスを通じた販売等も行っています。
製薬卸売
アライアンスヘルスケアブランドを中心に特殊医薬品、ジェネリック医薬品、健康および美容製品、在宅医療用品および器具等の卸売りおよび薬局およびその他ヘルスケアサービスを提供しています。
決算内容
2019年度の第3四半期決算(2019年3月~2019年5月)は6/27日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 4Q実 | 34.334B | 1.53 |
2019 4Q実 |
34.591B
| 1.47 |
2019 4Q予 |
34.47B
| 1.43 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高、EPSともに予想を上回りましたが利益が大きく落ち込むなど厳しい状況は続いています。
セグメント情報
(3Q前年同期比)
Retail Pharmacy USA(小売薬局アメリカ)
売上高 265億ドル(前年同期比+2.3%)
調整後営業利益 13億ドル(前年同期比-13.8%)
調剤件数の増加や薬価の上昇に伴い薬局の売上が伸びましたが、処方薬のコスト削減圧力の影響やたばこを始め小売売上高の低迷、Rite Aid店舗の買収に伴う店舗最適化の影響で店舗投資、人件費の増加もあり営業利益は大きくマイナスになっています。
Retail Pharmacy International(小売薬局インターナショナル)
売上高 28億ドル(前年同期比-7.3%)
営業利益 調整後営業利益 1億6,500万ドル(前年同期比-14.9%)
売上高は主に為替の悪影響が-5.7%ありそれを除くと-1.6%です、主にイギリスのBoots UKの-1%の減少による影響を受けています。
調整後営業利益は為替の影響を除くと-10.9%でした。
また不振に伴いイギリスの200のBoots店を閉鎖する計画です。
徒歩圏内にある隣接した店舗を閉鎖し近隣の店舗への再展開を計画しています。
またこの計画に対する収益への影響は1%程度になると予想しています
Pharmaceutical Wholesale(医薬品卸売業)
売上高 59億ドル(前年同期比-1.7%)
調整後営業利益 2億6,500万ドル(前年同期比-2.6%)
為替による悪影響が-10%ありましたのでそれを除くと売上高は+8.3%でした。
主に新興市場の成長を反映しています。
調整後営業利益も為替の影響除くと+9.4%と売上高の伸びに伴って増加しましたが、調整前の営業利益はAmerisourceBergenのPharMEDiumの減損もあり持株収益の減少により前年同期の1億7,700万ドルから8,700万ドルに減少しました。
見通し
- 2019年度の調整後EPSはほぼ横ばいの前回の見通しを維持
株価と指標
2019年6月28日時点で54.67ドルです。
予想PER(コ):9.08倍
PBR:2.01倍
予想配当利回り(コ):3.23%
Walgreens Boots Allianceの現在の株価と指標
(コ) コンサンス予想 (会) 会社予想
総評と感想
予想は上回る決算でしたが引き続き厳しい事業環境は続いていると言えます。
ただ株価のバリューエーションは低水準ですし予想は上回った決算だったので当面は買戻されるのかなと期待しています。
今後、店舗の人件費とデジタル/開発費用への投資やBootの店舗の再展開、従来進めていたパートナーシップの推進などで業績が底打ちできるか注視したいと思います。
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