会社概要
アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD) 以下AMDはx86CPUおよび独立、個別のグラフィックユニット(GPU)、それらを統合したAccelerated Processing Unit(APU)を提供する会社です。
近年は自社製品の競争力低下やPC市場の縮小に悩ませられていましたが、新製品のRyzenおよびサーバー向けのEPIC投入以降急速に競争力を回復しています。
同社は身近なところではパソコン向けのCPU及び、GPUやPS4およびXBOX向けのプロセッサーを提供しています。
同社のセグメントは
コンピューティングとグラフィック部門(Computing and Graphics)
デスク、ノート向けCPU、GPU、APUなどを販売・提供しています。
エンタープライズ・エンベデッド・セミカスタム部門(Enterprise, Embedded and Semi-Custom部門)
コンソールゲーム機、サーバー等にカスタマイズしたSocや知的財産を提供
する2つの事業から成り立ちます。
決算内容
2019年度の第2四半期決算(2019年4月~2019年6月)は7月30日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 2Q実 | 1.756B | 0.14 |
2019 2Q実 |
1.531B
| 0.08 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
大体、売上高・EPS共に予想と一致しましたが、前年同期比で売上高は-13%減でした。
ゲーム機向けの半導体が減少したほかグラフィックの売上が低調でした。
あとAMDの決算発表前の振り返りで新しいCPU、GPUは今四半期では計上されていないと書いてましたが出荷はしている為今四半期でも一部寄与がありました、訂正します。
セグメント情報
(2Q前年同期比)
(Computing and Graphics)コンピューティングとグラフィック部門
売上高 1,086百万ドルから940百万ドル -13%
営業利益 117百万ドルから22百万ドル Down95百万ドル
モバイル向けを始めクライアントプロセッサーが好調だった反面、グラフィック関係の売上げが低調で前年同期比で-13%と減少しました。
ただデーターセンター向けのGPUはHPCとクラウドからの需要拡大により前年同期比で大幅に増加しました。
(Enterprise, Embedded and Semi-Custom部門)エンタープライズ・エンベデッド・セミカスタム部門
売上高 前年同期比670百万ドルから591百万ドル -12%
営業利益 前年同期比69百万ドルから89百万ドル Up20百万ドル
データーセンター向けCPUは好調でしたが、ゲーム機向けなどのセミカスタム部門が不調で、売上高は前年同期比で-12%と減少しました。
MicrosoftとSonyの次世代ゲーム機でAMD Socを採用を見込む他、サーバー向けのCPU、Romeは8月7日のローンチイベントで詳細を発表する予定です。
All Other Category)その他
営業利益(損失) 前年同期比-33百万ドルから-52百万ドル Down19百万ドル
見通し
2019年Q3の売上高は約18億ドル±5000万ドルと前年同期比で約9%の増加を予定しています。
Ryzen、EPYC、およびRadeon製品の好調を見込んでいますがセミカスタムは低調な需要を予想しています。
また通期の予想を前回の一桁後半の売上高の増加から一桁半ばの売上高増加に下方修正しています。
ゲーム機向けの半導体が下半期に低調なことを要因として挙げています。
株価と指標
2019年7月31日の時点で30.45ドルです。
予想PER(コ):29.56倍
PBR:17.36倍
予想配当利回り(コ):N/A%
AMDの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想 (会) 会社予想
総評と感想
通期の見通しの下方修正もあり、株価は決算発表後大きく下落しました。
ただどうしてもゲーム機自体はサイクル末期にあり仕方ない部分もあります、次世代PSやXboxなどが見えてくればまた変わると思いますが当面はセミカスタムはあまり期待できなさそうです。
ただそれ以外の部分では好調を維持しており、特にデーターセンター向けの半導体が拡大しているのは好印象です。
個人的には通期予想の下方修正もありましたが決算自体はさほど悪くないかなと思っています、ただ株価は大きく今年に入ってから上昇しておりある程度の調整は必要かなとも思っています。
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