2021年2月28日日曜日

通年で50万台の生産を達成 Tesla, Inc. (TSLA) 2020年度4Q決算を振り返る

会社概要


Tesla, Inc.(旧名:Tesla Motors, Inc.)は電気自動車のModel XやS、普及価格帯のModel3を設計・開発・製造・販売しています。 また電気自動車のバッテリーや技術を利用した電力備蓄やソーラー発電システムの開発・設計・製造・販売及び賃貸をしています。

決算内容


2020年度の第4四半期決算(2020年10月~2020年12月)は1月14日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 4Q実   7.384B   0.41
2020 4Q実 
  10.744B
   0.8
2020 4Q予
   10.32B
   1.01
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高は予想を上回りましたが、EPSは予想を下回りました。
売上高は前年同期比で+46%、EPSはほぼ倍増しました。
Shanghai工場でのモデル3の生産増加の恩恵や太陽光発電・蓄電事業が好調でした。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Automotive Revenue(自動車売上高)  6,368百万ドルから9,314百万ドル +46%
Automotive Gross Profit(自動車売上総利益) 1,434百万ドルから2,244百万ドル +56% 
Automotive Gross Margin – GAAP(自動車調整後売上総利益) 22.5%から24.1%

2020年通年で499,550台の配送を達成しました。
同社の年間目標の50万台はやや達成できていませんが、同社は今年COVID-19(新型コロナウィルス)の影響で製造に影響が出たことを考えれば素晴らしい数字だと思います。
Shanghai工場ではModel 3を週5,000台以上継続的に生産しています。

Energy generation and storage revenue(発電・貯蔵売上高)

436百万ドルから752百万ドル +72%

エネルギー蓄積システムのMegapackが成長を牽引しました。
今後も住宅事業の拡大に伴い需要増加を予想をしていますが、供給面で制約があるとしています。

Services and other 

580百万ドルから678百万ドル +17%


見通し


Volume
  • 製造能力の早期増強を予定
  • 車両配送の年間平均成長率の+50%、より2021年は早い成長を予想

Cash
  • 製品ロードマップ、長期的な生産能力拡大計画、その他の費用を賄うための十分な流動性

Profit
  • 営業利益率の継続的な成長
  • キャパシティの拡大・ローカライズ化

Product
  • Gigafactory BerlinとGigafactory TexasでのModel Yの生産能力の増強と納入開始
  • Gigafactory Shanghaiの更なる拡大
  • Tesla Semiの2021年の納入

株価と指標


2021年2月26日時点で675.50ドルです。


予想PER(コ):122.60倍
実績PER:1055.47倍
PSR:20.56倍
PBR:29.18倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Teslaの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
Teslaにとって2020年はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で米国の工場を一時停止するなどの厳しい時期もありましたがそれを除けば生産拡大と継続的な利益を上げれるようになるなどポジティブな一年だったかなと個人的には思います。
ただ株価は直近ではアメリカの10年債の利回りが上昇したことや、同社の株価が過熱していたこともありやや調整しています。
今後業績面では個人的には期待できるかなと思いますが、株価は業績以外の要因も気にする必要がありそうです。

2021年2月27日土曜日

Google CloudはIntel(INTC)とクラウドネイティブ 5G分野で提携

Google Cloud blogによると

2021年2月24日にGoogle CloudはIntelと協力して通信プロパイダー向けのクラウドソリューションを開発し5G・ネットワークエッジソリューションの展開を加速する為に協業すると発表しました。

この提携で3つの主要な分野で緊密に連携していくとしています。

  • vRANソリューションにおける5GvRANでの提携
  • 5Gおよびエッジアプリケーション戦略を考案、計画、および検証するネットワーク機能などでベンダーをサポートするネットワーク検証ラボの立ち上げ
  • ISVアプリケーションをネットワークエッジの配信の支援とエッジソリューションの開発
 
Intelはほぼ全てのクラウドベンダーに同社のプロセッサーを供給しており、今回の提携は5G・エッジ向けが主体となるものの特定のクラウドベンダーと提携するのは個人的にはやや意外に思いますが、この提携が両社の最終的な収益拡大に繋がればと思います。


2021年2月21日日曜日

巨額の減損 Exxon Mobil Corporation (XOM) 2020年度4Q決算を振り返る

会社概要


ExxonMobilは、世界中で石油の探査、製造、精製を行う石油/ガスの総合企業です。
またそれ以外にも石油製品の製造と販売、石油化学製品の製造・販売なども行っています。
元々は1911年に分割され34の会社に分けられた独占企業のStandard Oilの一部がその後、合併を繰り返して現在のExxonMobilになっています。
ExxonMobilの主なブランドはExxon、Mobil、Esso、ExxonMobil Chemicalがあります。

決算内容


2020年度の第4四半期決算(2020年10月~2020年12月)は2月2日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 4Q実   67.173B   0.41
2020 4Q実 
   46.54B
   0.03
2020 4Q予
   48.76B
   0.01
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高は予想を下回り、EPSは予想を上回りました。
売上高・EPS共に前年比で大きく減少しました。
EPSはNon-GAAPでは黒字化していますが米国の天然ガス事業など193億ドルの減損を発表しておりそれらを含んだGAAP-EPSは-4.70ドルでした。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Upstream

6,137百万ドルから-18,532百万ドル

主に天然ガス事業の減損で大きく収益が悪化しました。

生産 Koebd(石油と天然ガスの合計)

4,018から3,689  -329

生産量は政府からの減産義務と定期メンテナンスの影響でやや減少しました。

Downstream

898百万ドルから-1,211百万ドル

燃料マージンの歴史的な低水準などマージンの低さが収益性を悪化させています。

Chemical 

-353百万ドルから691百万ドル 

自動車や梱包材などの需要回復の恩恵でポリエチレンの売上高が大きく伸びるなど恩恵を受けました。

見通し


Upstream

季節的なガス需要の影響により、生産量は~140Kebd増加の見込み

Downstream

需要は今四半期と同水準と見込んでいます。


Chemical 

主要市場における需要の増加を見込んでいます。

株価と指標


2021年2月19日時点で52.37ドルです。


予想PER(コ):16.11倍
実績PER:N/A倍
PSR:1.22倍
PBR:1.25倍
予想配当利回り(コ):3.48%
Exxon Mobilの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


同社にとって2020年度は厳しい一年になりました。
ただ同社は現在の配当を支払いと設備投資を行うのに必要なブレント価格は1バレル50ドルとしており、これに対して現在のWTI原油は1バレル60ドル前後で推移しておりこの価格が続いて同社を信じるのであれば配当を維持できる計算です。
また噂にあったシェブロンとの統合交渉について決算説明会で噂にコメントしないとしつつもシナジーや補完関係にある会社のM&Aは一貫して取り組んでいくとしています。
個人的には今後の同社の業績回復に期待したいですが、アメリカの民主党政権化の環境対策強化やクリーンエネルギーの推進、世界的なESG投資の推進の流れもあり株価的には逆風の要素も少なくないかと思います。



The Coca-Cola Company (KO) は増配を発表

Coca-Colaによると

2020年2月18日にThe Coca-Cola Companyは四半期配当を普通株1株あたり41セントから42セントへの増配を発表しています。
今回の増配で2020年の1株あたり1.64ドルに対し、1株あたり1.68ドルの年間配当に相当します。
同社今回の発表で59年連続増配を達成しています。
配当は2021年3月15日の営業終了時の普通株式に記録されている株主に対して現金配当を2021年4月1日に支払われます。

また同プレスリリースで取締役会は3月1日付でStacy Apter氏を副社長兼会計として選出したと発表しています。




2021年2月16日火曜日

全てのセグメントが成長 Apple Inc.(AAPL) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


アップルはiPhoneでお馴染みのIT機器メーカーでスマートフォンやパソコン、タブレット、スマートデバイス、メディア機器を設計・開発・販売しています。 またそれらに付帯するApple storeやiTunes、Apple payなどのITサービスの提供しています。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2020年10月~2020年12月)は1月27日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   91.819B   1.25
2021 1Q実 
   111.439B
   1.68
2021 1Q予
   103.28B
   1.41
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+21%、EPSは35%増加しました。
各製品カテゴリーの2桁の成長もあり過去最高の収益を達成した四半期でした。
また前回と同じ普通株式1株当たり0.205ドルの配当を発表しました。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

製品別カテゴリー 

iPhone 55,957百万ドルから65,597百万ドル +17% 
Mac 7,160百万ドルから8,675百万ドル +21% 
iPad 5,977百万ドルから8,435百万ドル +41% 
Wearables,Home and Accessories 10,010百万ドルから12,971百万ドル +30% 
Service 12,715百万ドルから15,761百万ドル +23%

iPhoneは新しいiPhone 12ファミリーの販売の恩恵を受けました。
Macは同社の新しいM1チップを搭載したMacBookを始め強い需要に支えられました。
iPadは教育機関や官公庁を始め強い需要の恩恵を受けました。
Wearables,Home and Accessoriesは最新のApple Watch、新しいAirPods Max販売の恩恵を受けています。
ServiceではFitness +やはAppleOneバンドル、AppleStoreなどの新しい取り組みと効果の恩恵を受けています。

国、地域別セグメント

アメリカ 41,367百万ドルから46,310百万ドル +12%
ヨーロッパ 23,273百万ドルから27,306百万ドル  +17%
中華圏 13,578百万ドルから21,313百万ドル +55%
日本 6,223百万ドルから8,285百万ドル +33%
その他のアジア太平洋地域  7,378百万ドルから8,225百万ドル +11%


見通し


引き続き同社はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で業績見通しを未定としています。
ただ第2四半期はWearables,Home and Accessoriesは今四半期より成長が減速することを見込んでいるほか、前年の好調なServiceセグメントとの比較になることを見込んでいます。

株価と指標


2021年2月12日時点で135.37ドルです。


予想PER(コ):28.93倍
実績PER:36.72倍
PSR:7.73倍
PBR:34.39倍
予想配当利回り(コ):0.82%
Appleの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
プラス要因として例年と比べiPhoneの販売が遅れた影響が今四半期に発生しましたが、それを除いても多くの製品セグメントでの成長はポジティブですね。


2021年2月14日日曜日

商業施設や店舗からの減少の影響続く The Coca-Cola Company (KO) 2020年度4Q決算を振り返る

会社概要


The Coca-Cola Companyはコカ・コーラを始めとする飲料メーカーで200カ国以上の国で500以上のブランドを冠した3,800種類以上の炭酸・非炭酸清涼飲料を製造販売しています。 同社のブランドはコカ・コーラ以外にもダイエットコークやAdeS(いろはす)、Fanta、Sprite、ジョージアコーヒー、ミニッツメイドジュースなどを始め消費者に炭酸飲料やスポーツドリンク、果汁ジュース、水、お茶、コーヒー、乳製品など飲料を提供しています。 近年では健康志向の高まりやコーヒーショップの世界的な流行によりやや同社の炭酸飲料離れの傾向もありましたが、健康志向の製品の投入やイギリスの大手コーヒーチェーンのコスタ・コーヒーの買収を行うなど時代の変化に合わせた経営を行っています。 また投資家からはバフェット銘柄としても知られバフェット氏率いるバークシャーハサウェイが同社の筆頭株主であることは有名です。

決算内容


2020年度の第4四半期決算(2020年10月~2020年12月)は2月10日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 4Q実   9.068B   0.44
2020 4Q実 
   8.611B
   0.47
2020 4Q予
   8.63B
   0.42
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高は予想を下回りましたが、EPSは予想を上回りました。
前値同期比で売上高は-5%減少し、EPSは+6%増加しました。
改善はしているものの、引き続きCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響でレストランや商業施設、劇場向けなどの収益減少の影響を受けています。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Europe, Middle East & Africa(欧州・中東・アフリカ) 1,528百万ドルから1,429百万ドル -7%

主にEuropeでの価格・数量の減少の影響を受けました。
また通年同社はNARTD飲料(ノンアルコール飲料)全体のシェアを失ったとのことです。

Latin America(ラテンアメリカ) 1,174百万ドルから1,005百万ドル -14%

ブラジルでの好調なスパークリングソフトドリンクの販売もあり数量が増加しましたが、メキシコでの数量減や価格設定からの悪影響を受けました。

North America(北米) 2,932百万ドルから2,891百万ドル -1%

ジュースおよび乳製品の堅調な成長で価格設定は恩恵を受けましたが、販売数量は減少しました。

Asia Pacific(アジア太平洋) 1,138百万ドルから1,077百万ドル -5%

COVID-19(新型コロナウィルス)や東南アジアでの悪天候の影響で販売数量が減少しました。

Global Ventures 713百万ドルから610百万ドル -14%

主にCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響でコーヒーチェーンのCosta Coffeeが悪影響を受けました。

Bottling Investments 1,920百万ドルから1,869百万ドル -3%

価格設定はほとんどの市場で価格設定と販売促進の最適化が行われたことにより+6%でしたが、販売数量はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で-7%でした。

Corporate 15百万ドルから21百万ドル +38%

Eliminations -352百万ドルから-291百万ドル


見通し


2021年通期見通し
  • 収益(為替の影響除く) 一桁後半の成長
  • 比較可能なEPS 一桁前半から後半の成長
  • Free Cash Flow 少な85億ドルくとも85億ドル

株価と指標


2021年2月12日時点で50.69ドルです。


予想PER(コ):21.85倍
実績PER:28.32倍
PBR:11.30倍
予想配当利回り(コ):3.24%
Coca-Colaの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


同社は2020年通年でCOVID-19(新型コロナウィルス)とそれに伴う外出規制・自粛で商業施設やレストラン・劇場などからの需要の減少の影響を受けました。
2021年はワクチンの効果やそれに伴う各種施設の需要回復を期待したいところですが今のところは何とも言えないですね。
また同社はリスクとして海外で製造および販売される飲料の利益分割をめぐりアメリカ合衆国内国歳入庁との税務問題を抱えており、2007年から2009年までの問題に関連する33億ドルの税金を負担する可能性があることを報告しています。
また更に過去にさかのぼって適用される可能性もあり最大120億ドルの追徴課税を課されるリスクを報告しています。
この問題がどのような進展を見せるか個人的には計り兼ねますが、同社のリスクとして認識しておき必要はありますね。

2021年2月11日木曜日

引き続きコロナ禍の影響を受ける Lyft, Inc.(Lyft) 2020年度4Q決算を振り返る

会社概要


Lyftはアメリカとカナダにライドシェアリングサービスを提供する会社でアメリカではUberに次ぐ2番手のライドシェアサービスの会社です。 同社のサービスはスマートフォンのアプリケーション通じ目的地が同じ等の移動のニーズがあるドライバーとユーザーをマッチングさせ目的地についた時点でユーザーがドライバーを評価、料金の支払いをスマートフォンのアプリケーション上で行うサービスです。 Lyftは2019年3月29日にNasdaq市場に上場しました。

決算内容


2020年度の第4四半期決算(2020年10月~2020年12月)は2月9日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 4Q実   1.017B   -0.53
2020 4Q実 
   569.9M
   -0.59
2020 4Q予
   562.49M
   -0.72
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
引き続きCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響を受けましたが、コスト削減の効果が見られました。


指標面では前期比では

アクティブライダーは前年同期比で12.5万人から12.6万人 -0.3%
アクティブライダー1人あたりの収入は39.77ドルから45.40ドル +5.46ドル


セグメント情報


同社は単一セグメントのため、記載はありません。

見通し


同社はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響もあり第1四半期の予測は非常に難しいとしていますが、第1四半期のライドシェア数を第4四半期と比べ横ばいまたはわずかに減少する可能性があります。

株価と指標


2021年2月11日時点で56.21ドルです。


予想PER(コ):1874倍
実績PER:N/A倍
PSR:7.55倍
PBR:8.91倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Lyftの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


予想を上回る決算でしたが、引き続きCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響が尾を引いています。
今後下半期にかけてワクチンの普及や外出制限や自粛の解除による業績回復に期待したいですが、今後数四半期の決算を見てからかなと個人的には思っています。

2021年2月9日火曜日

ゲーム機向けからの恩恵 Advanced Micro Devices, Inc.(AMD) 2020年度4Q決算を振り返る

会社概要


Advanced Micro Devices(AMD) 以下AMDはx86CPUおよび独立、個別のグラフィックユニット(GPU)、それらを統合したAccelerated Processing Unit(APU)を提供する会社です。
近年は自社製品の競争力低下やPC市場の縮小に悩ませられていましたが、新製品のRyzenおよびサーバー向けのEPYC投入以降急速に競争力を回復しています。
同社は身近なところではパソコン向けのCPU及び、GPUやPS4およびXBOX向けのプロセッサーを提供しています。

決算内容


2021年度の第4四半期決算(2020年9月~2020年12月)は1月26日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 4Q実   2.127B   0.32
2021 4Q実 
   3.244B
   0.52
2021 4Q予
   3.02B
   0.47
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+53%、EPSは+63%それぞれ増加しました。
ゲーム機向けの半導体が好調でした。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Computing and Graphics(コンピューティングとグラフィック部門)

売上高 1662百万ドルから1960百万ドル +18%

営業利益 360百万ドルから420百万ドル +17%

新しいRyzen5000プロセッサおよびモバイルプロセッサのRyzen4000シリーズ、新しいRadeon6000シリーズのGPUの販売の恩恵を受けました。

Enterprise, Embedded and Semi-Custom(エンタープライズ・エンベデッド・セミカスタム部門)

売上高 465百万ドルから1,284百万ドル +176%

営業利益 45百万ドルから243百万ドル +440%

SonyおよびMicrosoftの次世代ゲーム機の販売やServer向けのEPYCプロセッサの販売が
好調だったこともあり記録的な収益の増加を記録しました。

見通し


2020年度第4四半期
  • 売上高  32億ドル ±1億万ドル
  • Non-GAAP Gross Margin ~46%
  • Non-GAAP Operating expenses ~830百万ドル

2021年度通期
  • 売上高 ~37%の売上高増加
  • Non-GAAP Gross Margin ~47%
  • Non-GAAP Operating expenses ~26%
  • Taxes 税引前利益の約3%

株価と指標


2021年2月8日時点で91.47ドルです。


予想PER(コ):36.30倍
実績PER:44.32倍
PSR:11.35倍
PBR:18.98倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Advanced Micro Devicesの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
特にゲーム機のモデルチェンジの恩恵を大きく受けましたが、それ以外の分野でも同社のビジネスは好調に推移していますね。
懸念としては現在同社は需要に対して供給がひっ迫しており、決算説明会でも同社は現在の状況が2020年の前半も続くとしており業績への制約が個人的には気になるところです。


2021年2月7日日曜日

Ford Motor Company (F)はGoogleとコネクテッドカーなどのパートナシップを発表

Fordによると https://media.ford.com/content/fordmedia/fna/us/en/news/2021/02/01/ford-google-accelerate-auto-innovation.html

2021年2月1日にFordとGoogleはフォードの変革とコネクテッドカー体験を最発明するための戦略的なパートナシップを発表しました。
この提携ではFordがクラウドサービスの「Google Cloud」の優先プロパイダーへの指名と2023年から数百万台のFordとLincolnの車両へのGoogleの車載用のAndroid OSを搭載すると発表しています。
この新しいパートナシップは6年間としています。
また同パートナシップが目指す構想としてメンテナンス依頼や下取りなどの顧客からの依頼のリアルタイム化やFord車両でのGoogleの各種サービスの最適化による優れたコネクテッドカー体験などを挙げています。

この提携での短期的なFordの収益への影響は少ないと個人的には思っていますが、今回のようなパートナシップが自動車産業の厳しい競争環境でFordが生き残る為の差別化になることを期待したいですね。

2021年2月6日土曜日

好調なゲーム業界からの恩恵を受けるも Unity Software Inc. (U) 2020年度4Q決算を振り返る

会社概要


Unityは、インタラクティブなリアルタイム3D(RT3D)コンテンツを作成および操作するためのプラットフォームを提供する企業です。 同プラットフォームはゲーム開発者や建築家から自動車デザイナー、映画製作者など、さまざまなクリエイターに使用されます。 Unityのプラットフォームはスマートフォン、タブレット、PC、家庭用ゲーム機、AR・VRデバイスなど多様なプラットフォームに対応しています。 特にゲームの開発で多く用いられゲーム開発においてはUnityはデファクトスタンダードになっています。 Unityは世界190以上の国と地域で150万人の月間アクティブクリエイター,50%以上のモバイルゲーム、PCゲーム、コンソールゲームでの制作実績、30億以上のアプリダウンロードの実績を誇ります。

決算内容


2020年度の第4四半期決算(2020年10月~2020年12月)は2月4日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 4Q実   158.071M   -0.79
2020 4Q実 
   220.336M
   -0.10
2020 4Q予
   204.23M
   -0.14
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
前年同期比で売上高は+39%増加しました。
ゲーム業界全体の追い風の恩恵を受けました。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Create Solutions 48百万ドルから67百万ドル +39%

リアルタイム3Dテクノロジーに対する堅実な顧客需要の恩恵を受けました。

Operate Solutions 87百万ドルから134百万ドル +55%

製品の改善や需要、COVID-19(新型コロナウィルス)のパンデミックに伴う外出自粛や規制よってゲームプレイヤーのエンゲージメントが向上した恩恵を受けました。

Strategic Partnership & Other 24百万ドルから19百万ドル -20%

COVID-19(新型コロナウィルス)の影響で取引サイクルが長期化した影響を受けました。


見通し


2021年度第1四半期
  • 売上高 210百万ドル~220百万ドル 前年同期比+26%~+32%
  • Non-GAAP営業損失 -30~-40百万ドル
  • Non-GAAP Operating Margin -14~-19%
2020年度通年
  • 売上高 950百万ドル~970百万ドル 前年同期比+23%~+26%
  • Non-GAAP営業損失 -90~-105百万ドル
  • Non-GAAP Operating Margin -9~-11%

株価と指標


2021年2月5日時点で128.64ドルです。


予想PER(コ):N/A倍
実績PER:N/A倍
PSR:49.55倍
PBR:N/A倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Unityの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


予想を上回る決算でしたが、決算後株価は下落しています。
特に前期の売上高の前年同期比の成長+53%と比べると今期の+39%はやや鈍化していることや保守的な見通し、9月のIPOの時から株価が3倍になっていることなどが個人的には主な要因かなと思います。
今回の決算が今後の同社の成長ストーリーを大きく覆すものではないと個人的には思っていますが、少し様子を見たいかなとも思っています。


2021年2月4日木曜日

広告収入の回復が続く Alphabet Inc. (GOOG) 2020年4Q決算を振り返る

会社概要


アルファベット(GOOG)は持株会社でGoogleの親会社です。 Googleは検索サービスGoogleやAndroid Os、Youtube、クラウドサービスなど様々なITサービスを提供しています。 AlphabetはGoogle以外にもスマートホーム(Nest)、バイオテクノロジー(Verily)、ブロードバンド(Google Fiber)、自動運転(Waymo)など様々な新興企業を保有しています。 また収益の95%以上はGoogleからによるものです。

決算内容


2020年度の第4四半期決算(2020年10月~2020年12月)は2月2日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 4Q実   46.075B   15.35
2020 4Q実 
   56.898B
   22.3
2020 4Q予
   53.11B
   15.98
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比+23%でEPSも大きく増加しました。
オンライン広告の回復やYoutube、Google Cloudなどのコア事業が好調でした。


セグメント情報


売上高 4Q前年同期比

Google Search & Other(Google検索&その他)

27,185百万ドルから31,903百万ドル +17%

YouTube Ads(Youtube広告)

4,717百万ドルから6,885百万ドル +46%

Google Network Members' properties revenues(Googleネットワークメンバーの収入)

6,032百万ドルから7,411百万ドル +23%

Google advertisings(上記のGoogle広告を足したもの)

37,934百万ドルから46,199百万ドル +22%

Google Other(Googleその他)

5,264百万ドルから6,674百万ドル +27%

Google Services total

43,198百万ドルから52,873百万ドル +22%

Google Cloud

2,614百万ドルから3,813百万ドル  +46%


Google revenues(Google売上高)上記の合計

40,225百万ドルから46,017百万ドル +14%

Other Bets revenues (その他売上高)

172百万ドルから196百万ドル +14%

hedging gains(ヘッジ利益)

91百万ドルから-2百万ドル 

TAC(トラフィック獲得コスト)

8,501百万ドルから10,466百万ドル


見通し


同社は業績の見通しを提供していません
また今月初めにFitbitの買収を完了しており、今後の決算のGoogle OtherセグメントでFitbitの収益を報告する予定です。

株価と指標


2021年2月3日時点で2,070.07ドルです。


予想PER(コ):28.32倍
実績PER:40.00倍
PSR:8.14倍
PBR:6.59倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Alphabetの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
COVID-19(新型コロナウィルス)とそれに伴う広告支出減少の影響を同社は今年度受けていましたが、今四半期では広告事業の回復やGoogle CloudやYoutubeなどを始め多くの事業で成長がみられるなどポジティブな内容でした。

Blog休止と今後のお知らせ

何故か分からないですが、現在Blogger上のサイドバーが下に表示されており設定を一部変更してみましたが直らないのと、同サイト自体がスマホ用のレイアウトに対応していないことが前々から気になっておりこれを機にサイト移転を計画しています。 多少お時間頂くと思いますが、移転の際には改め...