2021年1月12日火曜日

事業改革進む Walgreens Boots Alliance, Inc. (WBA) 2021年度1Q決算を振り返る

会社概要


Walgreens Boots Allianceは米国を中心としたドラッグストアを中心とするヘルスケアサービスを提供している会社で2014年ウォルグリーンがアライアンスブーツを買収し欧州にも事業を拡大しました。
同社は薬局、ドラッグストア、製薬卸売などの事業を米国を中心に世界中で展開しています。

決算内容


2021年度の第1四半期決算(2020年9月~2020年11月)は1月7日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 1Q実   34.339B   1.37
2021 1Q実 
   36.307B
   1.22
2021 1Q予
   34.95B
   1.03
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高・EPS共に予想を上回りました
売上高は前年同期比で+5.7%でしたがEPSは減少しました。
またAllianceHealthcareBusinessをAmerisourceBergenに65億ドルで売却したことや戦略的パートナーシップの強化を発表しています。
更に同社はPrimary Care ClinicsのVillageMDへの投資を加速し、今後4年間で店舗内に最大700のクリニックを開設すると発表しました。


セグメント情報


売上高 1Q前年同期比

Retail Pharmacy USA(小売薬局アメリカ)

売上高 261億ドルから272億ドル +3.9%
調整後営業利益 12億ドルから9億8400万ドル -14.4%

薬局の売上高が前年同期比で̟+5.0と好調でしたが、COVID-19(新型コロナウィルス)の影響で実店舗でのトラフィックが減少したことや、咳や風邪、インフルエンザ関連からの収益の減少が一部相殺しました。
営業利益は主に薬局の償還圧力とCOVID-19(新型コロナウィルス)の悪影響を受けました。


Retail Pharmacy International(小売薬局インターナショナル)

売上高 27億ドルから26億ドル -8.2%
営業利益 調整後営業利益 7900万ドルから8400万ドル +0.6%

売上高はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で減少しましたが、利益面ではBoots.comが好調だったことやコスト削減効果で前年同期比でやや増加しました。


Pharmaceutical Wholesale(医薬品卸売業)

売上高 60億ドルから71億ドル +16.3%
調整後営業利益 2億2,900万ドルから2億4400万ドル +7.4%

為替の影響除くと、前年同期比で売上高成長は+16.3%でした。
ドイツでの合弁事業の貢献などの恩恵を受けました。
調整後営業利益はAmerisourceBergenからの貢献の増加を反映すると+7.4%でした。


見通し


同社は2021年度調整後EPSで一桁台前半の成長を見込んでいます。
また第2四半期は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け低調なことを見込んでいます。


株価と指標


2020年1月9日時点で46.89ドルです。


予想PER(コ):9.30倍
実績PER:78.40倍
PSR:0.28倍
PBR:1.90倍
予想配当利回り(コ):4.13%
Walgreens Boots Allianceの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした、同社はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響やAmazonの薬局事業への懸念から株価は低調に推移していましたが、決算後株価はやや上昇しています。
第2四半期は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けると予想されていますが、現在同社は様々な企業とのパートナーシップやコスト改革マネジメントプログラムなど改革に積極的に取り組んでおり、こういった取り組みが同社の収益拡大に結びつくことを期待したいですね。

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