2020年9月12日土曜日

予想を上回るも Slack Technologies, Inc. (WORK) 2021年度2Q決算を振り返る

会社概要


Slack Technologiesは世界中150か国以上の国で60万以上の組織に利用されるビジネス向けチャットアプリSlackを提供する企業です。 同社は主に電子のメールの代用として導入されています、Slackは特徴としてグループ間でのメッセージやチャット機能、ビデオ通話やファイルアーカイブなどの機能を備えています。 Slackは他にもSNSやメール、ビジネスツールとの連携やAPIを利用して独自のニーズに合わせた設定が可能であったり、システム管理者がチャットの管理や追跡を簡単にできるといったような機能がありそれが他のSNSとの違いです。 Slackは無料で利用できるほか利用するユーザーの規模や用途に合わせて月額の課金サービスを提供しています。

決算内容


2021年度の第2四半期決算(2020年5月~2020年7月)は9月8日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2020 2Q実   144.973M  -0.14
2021 2Q実 
   215.864M
    0
2021 2Q予
   209.1M
  -0.03
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+49%で、Non-GAAPですがEPSは損失から0ドルに改善しました。
またサービス面ではSlack Connectの正式リリースを報告しました。



Calculated billings(計算上請求額)は前年比+25%の218.2百万ドルでした。


有料サービスの顧客は130,000以上で前年同期比で+30%でした。


年間売上高が100万ドル以上の有料サービス顧客数は985で前年同期比で+37%でした。
今四半期で87の顧客が増加しました。


Slack Connectを使用している有料サービスの顧客52,000以上でした。


リテンションレート(継続課金率)は125%でした。



セグメント情報


同社は単一セグメントのため記載はありません。

見通し


2021年度第3四半期
  • 売上高は222百万ドルから225百万ドル 前年同期比+32~+33%
  • Non-GAAPの営業利益は-27百万ドルから-23百万ドル
  • Non-GAAP EPS -0.06~-0.05ドル
2021年度通期
  • 売上高は870百万ドルから876百万ドル +38~+39% (従来予想855百万ドルから870百万ドル)
  • Non-GAAPの営業利益は-75百万ドルから-70百万ドル(従来予想-100百万ドルから-110百万ドル)
  • Non-GAAP EPS -0.14~-0.13ドル(従来予想-0.19ドル~-0.17ドル) 
  • フリーキャッシュフロー Even (従来予想-20百万ドル~0百万ドル)

株価と指標


2020年9月11日時点で25.66ドルです。


予想PER(コ):N/A倍
実績PER:N/A倍
PSR:18.72倍
PBR:17.39倍
予想配当利回り(コ):N/A%
Slackの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
ただし一部SaaS企業がCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響と在宅勤務の増加の恩恵を受けて成長が加速しており、Slackもと期待が高まっていたことやCalculated billingsやリテンションレートなど一部指標の鈍化しており決算後株価は下落しています。
同社はなかなか投資家を納得させる決算は出せていない印象です。

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