2020年4月30日木曜日

見通しを維持 Keurig Dr Pepper Inc. (KDP) 2020年度1Q決算を振り返る

会社概要


Keurig Dr Pepper Inc.は2018年にKeurig Green MountainとDr Pepper Snapple Groupの合併により設立されたコーヒーおよび飲料メーカーで、炭酸入りソフトドリンク、コーヒー、果汁飲料など飲料やコーヒー豆、コーヒーメーカーなどを製造・販売しています。
同社はアメリカで125を超える自社ブランド、ライセンスブランド、パートナーブランドのポートフォリオを持っています。

決算内容


2020年度の第1四半期決算(2020年1月~2020年3月)は4月27日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 1Q実   2.504B   0.25
2020 1Q実 
  2.613B
   0.29
2020 1Q予
  2.55B
   0.27
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を上回りました。
売上高は前年同期比で+4.4%でEPSも上昇しました。
また15億ドルのシニア債の発行や信用枠の拡大など流動性拡大の措置を発表しています。

セグメント情報


1Q前年同期比

Coffee Systems 

売上高 968百万ドルから973百万ドル +0.5%

調整後営業利益 335百万ドルから347百万ドル +3.6%

売上高はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で、ホスピタリティ事業やオフィス閉鎖の影響で商業用のコーヒーメーカーが不調でしたが、家庭内でのコーヒーの消費量の増加で家庭用ポッドが好調でした。

Packaged Beverages

売上高 1,112百万ドルから1,220百万ドル +9.1%

調整後営業利益 160百万ドルから203百万ドル +27%

販売数の増加や価格設定の恩恵を受けました。
COVID-19(新型コロナウィルス)で消費者需要が増加したことでプレミアムウォーター、炭酸飲料、ジュースなど幅広いパッケージ製品が好調でした。

Beverage Concentrates

売上高 304百万ドルから306百万ドル +0.7%

調整後営業利益 210百万ドルから197百万ドル -2%

販売量は減少しましたが価格設定の恩恵もあり相殺しています。
営業利益面ではマーケティング投資の増加の伸びに対して売上高の伸びが低調だったことを反映しています。

Latin America Beverages

売上高 116百万ドルから117百万ドル +0.9%

調整後営業利益 12百万ドルから27百万ドル +125%

為替や販売数量の減少からの悪影響がありましたが、価格設定の恩恵受けています。

見通し


2020年度通期
  • 売上高 +3~+4%(為替の影響除く)
  • 調整後EPS 1.38ドル~1.40ドル +13%~+15%
  • 経営レバレッジ 3.5~3.8倍
同社はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響で不確実性が高まると予想していますが、通期ガイダンスは維持しています。

株価と指標


2020年4月29日時点で59.47ドルです。


予想PER(コ):32.66倍
実績PER:19.65倍
PBR:1.68倍
予想配当利回り(コ):2.21%
Keurig Dr Pepperの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


良い決算でした。
COVID-19(新型コロナウィルス)の影響からの不確実性増加から多くの企業で通期見通しを取り下げていますが、同社は通期見通しを維持したことやパッケージ飲料の好調さなどポジティブな内容が印象的でした。
個人的には投資妙味もありそうかなと思います。

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