2020年4月17日金曜日

出荷遅延の影響 ASML Holding(ASML) 2020年度1Q決算を振り返る

会社概要


ASMLHoldingは半導体製造装置メーカーで露光装置と呼ばれる半導体に回路を露光する装置を開発、販売、製造するメーカーです。 同社はDUVリソグラフィー、EUVリソグラフィー、ホリスティックリソグラフィーソリューションを含む3つのカテゴリーの製品を販売しています。

決算内容


2020年度の第1四半期決算(2020年1月~2020年3月)は4月15日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2019 1Q実   2.496B   0.94
2020 1Q実 
  2.692B
   1.03
2020 1Q予
  2.7B
   1.33
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

売上高、EPS共に予想を下回りましたが前年同期比では売上高・EPS共に増加しています。
またASMLはCOVID-19(新型コロナウィルス)から生じる不確実性のため、2020年第2四半期には自社株買いを実施しないことを決定したと発表していますが、2.40ユーロ(期末配当は1.35ユーロ)の年間配当と2020年から2022年の3年間で最大60億ユーロの株式購入プログラムは維持するとしています。


COVID-19(新型コロナウィルス)の影響で中国・武漢をはじめとする顧客へのDPVシステムの出荷遅れやEUVシステムの製造サイクルタイムの長期化、工場への納入・更新に遅延が発生しました。
End UserではLogicの割合が前期から低下しているものの、73%と引き続き同ビジネスの強さを反映しています。
また同四半期に4台のEUVシステムを出荷しましたが、今四半期への反映は2台になっています。
これはEUVシステムの製造への懸念から、一部の顧客に工場への受入試験を飛ばしてEUVシステムを納入した為です。
また昨今の状況にも関わらず同社は好調な受注が続いているとしています。


セグメント情報


セグメント情報はありません

見通し


同社は2020年度第2四半期のガイダンスをCOVID-19(新型コロナウィルス)からの不確実性を理由に公表を見送りました。
ただCOVID-19(新型コロナウィルス)からの新たな影響がなければ第2四半期は売上高が第1四半期から50%以上増加し、売上総利益率が大幅に改善されると述べています。

株価と指標


2020年4月17日時点で28.39ドルです。


予想PER(コ):38.31倍
実績PER:42.07倍
PBR:8.75倍
予想配当利回り(コ):1.06%
ASML Holdingの現在の株価と指標

(コ) コンセンサス予想

総評と感想


今四半期はCOVID-19(新型コロナウィルス)の影響がありましたが、受注状況は好調で顧客の需要も衰えてないことから今のところは同社のビジネスに問題はなさそうですが、株価的にかなり値を戻しており指標的にも割安感はないかなと個人的に思います。

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