2020年3月1日日曜日

既存店売上高が好調 McDonald's Corporation (MCD) 2019年度4Q決算を振り返る

会社概要


McDonald'sは世界規模でファストフード・チェーン「McDonald's」のフランチャイズ及び直営店を運営する企業です。
McDonald'sは主にハンバーガーを始めとする様々な食品、朝食メニュー、サラダ、コーヒーや清涼飲料、デザートなどを提供しています。
現在、同社は100か国以上に36,000を超えるレストランを擁しており世界最大規模のファーストフードチェーンです。


McDonald'sは日本でも展開しており特に上の看板には馴染みがある人は多いのではないでしょうか。
規模が規模だけに成熟した企業ではありますが最近の成長戦略としてセルフ注文端末を店舗に導入するなどのデジタル投資・デリバリーサービスの強化やドライブスルーの待ち時間の改善に取り組んでいます。

決算内容


2019年度の第4四半期決算(2019年10月~2019年12月)は1月29日に発表され以下のようになりました。


  売上高   EPS
2018 4Q実   5.163B   1.97
2019 4Q実 
   5.349B
   1.97
2019 4Q予
  5.3B
   1.96
(ドル)
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想

予想を上回る決算でした。
既存店売上高は+5.9%で米国の既存店売上高は+5.1%でした。
前年同期比で売上高は+3.6%でEPSは横ばいでした。
同四半期中に現金配当と株式の買戻しを行い23億ドルを株主に還元しました。
また1株当たり1.25ドルの四半期ごとの現金配当を承認しました。


セグメント情報


4Q前年同期比

直営店売上高 2,371.2百万ドルから2,363.3百万ドル Flat

フランチャイズ店売上高 2,791.8百万ドルから2,985.7百万ドル +7%

直営店舗からフランチャイズ店への転換を図っている同社の長期的な方針によってフランチャイズ店の売上高が増加しました。
既存の人気商品が好調だった他、DoorDashやGrubHubなどの新しい配送パートナーからの恩恵も受けました。


見通し


具体的な売上高やEPSに関する数字予想はありませんが
  • 2019年度と同程度の設備投資額
  • 販売・一般管理経費(G&A)は2020年度に5~7%増加を予想
  • 米国外市場に約1,400店舗の新規出店
  • 23~25%の実効税率
  • 現在の為替レートで1Q及び通年で0.01ドルから0.03ドルのマイナス影響
を予想しています。
また新型のコロナウィルスの影響については湖北省の数百の店舗を閉鎖しているがその他の中国国内の約3,000店舗は営業していることや中国事業の全体の売上高が約4%~5%であり、営業利益では約3%と業績への影響は軽微との見方を示しています。

株価と指標


2020年2月18日の時点で194.17ドルです。


予想PER(コ):23.64倍
実績PER:25.51倍
PBR:N/A倍
予想配当利回り(コ):2.38%
McDonald'sの現在の株価と指標

 (コ) コンセンサス予想 

総評と感想


決算良かったです。
株価も決算後上昇していましたが、COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大とそれを嫌気した市況悪化の影響もあり直近では株価が下落しています。
同社は決算説明会では影響を軽微との見方を示していましたが、感染拡大や景気悪化で中国事業以外のビジネスにも影響がでるならどうかなと個人的には思います。
ただ指標面での割高感は薄れており株主還元も積極的な会社ではあるので長期的にみれば投資妙味もあるかなと思っています。

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