会社概要
General Electric Companyはアメリカは代表する産業コングロマリット企業です。
創業者は白熱電球の発明で知られる(厳密に言うと違うらしいですが)発明王のトーマス・エジソン氏で1878年に現在のGeneral Electricの源流になるEdison General Electric Companyを創業しています。
General Electric(以下GE)は火力・原子力など発電機や風力や水力などの再生可能エネルギー、航空機エンジン、タービン、ヘルスケア、照明などなど書ききれないくらいの多数の工業製品やそれに付帯するサービスなどを提供する企業ですが近年は主に電力事業の悪化などもあり経営が大きく悪化しており、GEは現在事業の売却や閉鎖など選択と集中を進めています。
決算内容
2021年度の第2四半期決算(2021年4月~2021年6月)は7月27日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2020 2Q実 | 17.75B | -0.15 |
2021 2Q実 | 18.23B
| 0.05 |
2021 2Q予 | 18.13B
| 0.04 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高・EPS共に予想を上回りました。
営業利益率はすべてのセグメントで回復するなど全体的に事業が好調でした。
セグメント情報
売上高 2Q前年同期比
POWER(電力)
受注
2,827百万ドルから4,805百万ドル +67%
売上高
4,165百万ドルから4,295百万ドル +3%
利益
-50百万ドルから299百万ドル
Gas Power機器が受注を牽引しました。
ガスタービン機器の出荷は減少しましたがメンテナンスなどのサービス収益が拡大した恩恵を受けました。
Renewable Energy(再生可能エネルギー)
受注
2,987百万ドルから3,209百万ドル +7%
売上高
3,505百万ドルから4,049百万ドル +16%
利益
-251百万ドルから-99百万ドル
陸上・洋上風力発電ともに受注・納入台数ともに増加しました。
米国の税額控除(PTC)が不透明な中、陸上発電のサービス収入は減少しました。
Aviation(航空)
受注
3,739百万ドルから5,492百万ドル +47%
売上高
3,893百万ドルから4,454百万ドル +14%
利益
5,06百万ドルから801百万ドル +58%
商用エンジンと商用サービス共に受注は回復しました。
軍需部門は好調な前年同期比やサプライチェーンの問題もあり収入は減少しました。
またCFMはIndiGoと310機の新しいエアバスA320neo、A321neo、およびA321XLR航空機のLEAP-1Aエンジン620機とサービスを提供する契約を複数年契約で締結したと報告しています。
Healthcare(ヘルスケア)
受注
4,246百万ドルから4,849百万ドル +14%
売上高
3,893百万ドルから4,454百万ドル +14%
利益
506百万ドルから801百万ドル +58%
ヘルスケア・システム(HCS)の受注高は、ライフ・ケア・ソリューション(LCS)の受注高が減少したものの、画像診断および超音波診断が増加したことにより、前年同期比で増加しました。
PDx(Pharmaceutical Diagnostics)事業は受注・収入共に好調でした。
GE Captial(金融)
Capital continuing operations(継続資本)
-573百万ドル
discontinued operation(廃止事業)
-568百万ドル
GE Capital Earnings (利益)
-1,141百万ドル
主に債務消滅費用により6億ドルの純損失を計上した影響を受けました。
見通し
2021年度通年
- GE産業部門の売上高(Non-GAAP) 一桁台前半の増加
- 調整後GE産業部門の利益率 Flatから約250bpの有機的増加
- FreeCashFlow 35億ドル~50億ドル (前回予想 25億ドル~45億ドル)
- 1株あたりの調整後EPS(Non-GAAP) 0.15ドルから0.25ドル
航空市場は下半期への回復、国際的な再生可能エネルギー市場の拡大、ヘルスケア事業の投資と拡大を見込んでいます。
株価と指標
2021年9月24日時点で103.80ドルです。
予想PER(コ):24.6倍
実績PER:N/A倍
PSR:1.45倍
PBR:3.40倍
予想配当利回り(コ):N/A%
General Electricの現在の株価と指標
(コ) コンセンサス予想
総評と感想
良い決算でした。
全て事業で受注が増加するなど明るい兆しが見える決算でした。
また直近ではBKMedicalを買収するなど集中と選択から再び事業拡大や成長も目指そうとしている兆しもあります。
今回みたいな決算を出し続ければ今後株価も回復していくんじゃないかと個人的に思っています。
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