企業概要
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは米国を中心としたドラッグストアを中心とするヘルスケアサービスを提供している会社で2014年ウォルグリーンがアライアンスブーツを買収し欧州にも事業を拡大しました。
同社のセグメントは以下の三つになります。
小売り薬局(米国)
米国のWalgreensおよびDuane Reaseブランドのドラッグストアや介護サービス、専門薬局を運営しています。
また昨年競合のRite aid社から店舗1900店を買収しています。
小売り薬局(国際)
Bootsブランド中心にイギリス、メキシコ、チリ、タイ、ノルウェー、アイルランド共和国、オランダ、リトアニアの合計8ヵ国で薬局中心の小売店を運営しています。
また独自のブランド商品やWebやモバイルサービスを通じた販売等も行っています。
製薬卸売
アライアンスヘルスケアブランドを中心に特殊医薬品、ジェネリック医薬品、健康および美容製品、在宅医療用品および器具等の卸売りおよび薬局およびその他ヘルスケアサービスを提供しています。
決算内容
2019年度の第2四半期決算(2018年12月~2019年2月)は4/2日に発表され以下のようになりました。
売上高 | EPS | |
2018 2Q実 | 33.021B | 1.73 |
2019 2Q実 |
34.528B
| 1.64 |
2019 2Q予 |
34.62B
| 1.74 |
M=100万ドル B=1億ドル
実 実績
予 予想
売上高、EPSともに予想を下回りました。
セグメント情報
(2Q前年同期比)
Retail Pharmacy USA(小売薬局アメリカ)
売上高 263億ドル(前年同期比+7.3%)
調整後営業利益 15億ドル(前年同期比-11.9%)
調剤件数は増加しましたがジェネリック医薬品を始めとする薬品の価格低下、前年好調だった風、咳、インフルエンザ薬の反動やたばこの売り上げが期待外れだったこともあり営業利益は2桁のマイナスになりました。
Retail Pharmacy International(小売薬局インターナショナル)
売上高 31億ドル(前年同期比-7.1%)
営業利益 調整後営業利益 2億5,600万ドル(前年同期比-6.8%)
売上高は主に為替の悪影響が-5.9%ありそれを除くと-1.2%です、主にイギリスのBoots UKの-1.3%の減少による影響を受けています。
調整後営業利益は為替の影響を除くと-2.1%、Boots UKの-3.1%の減少を主に反映しています。
イギリスの事業環境は引き続き悪いですが当四半期では市場シェアは保持出来たとのことです。
Pharmaceutical Wholesale(医薬品卸売業)
売上高 57億ドル(前年同期比-0.3%)
調整後営業利益 2億2,500万ドル(前年同期比-3.3%)
為替による悪影響が-9.4%ありましたのでそれを除くと売上高は+9.1%でした。
主に新興市場と英国の成長を反映しています。
調整後営業利益も為替の影響除くと+3%でした
売上高の伸びと販管費の改善の効果がありました。
見通し
- 2019年度の調整後EPSはほぼ横ばい(前回予想+7~12%)(為替レートの影響除く)
- 今後2022年間で15億ドルを超えるコスト削減(前回は10億ドルのコスト削減)
- 1株当たり0.04ドルの為替レートによるリスク
- 2020年度は調整後EPSは一桁半ばから上位(為替レートの影響除く)
株価と指標
2019年4月3日時点で54.84ドルです。
総評と感想
コンサンス予想PERが今回の決算をまだ織り込んでないので予想PERは実質10倍位だと思います。
まず決算悪かったです、特に2019年度のガイダンスの悪化や小売薬局の事業環境を懸念して株価が大きく下落していました。
もともとある程度、今回の決算は期待できないだろうと予想されていましたが、今回事業の大半を占めるアメリカの小売り薬局の事業環境は予想を超えて悪かったと思います。
反面ずっと厳しい事業環境だったBoots社は今回そこまで悪くなかったかなと思います。
同社は賞与の削減やデジタル化の推進、低業績の店舗の統合、Kroger、Birchbox、Sprint等のパートナシップの推進などを進めています。
決算悪く今後数四半期は苦戦が続きそうですが、ただ個人的にはバリューエーションも魅力的ですし経営陣の取り組みや認識もしっかりしてると思ったので少し投資してみようかなとも思ったりしていますが決算悪かったので当面は売られるでしょうね。
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